DXを推進するIT部門をサポート ビジネスPC、ITデバイスの購買DXを推進しWindows OSのサポート終了に備える

PC、サーバーやストレージなどのITデバイスの購買活動は、ユーザーの増減、システム導入や更改により定期的に行われている。しかし、多くのIT部門関係者は見積から発注、導入、運用といった購買プロセスに負担を感じている。他社に先駆けてITデバイスの電子調達サービス「プレミアページ」を提供し、IT部門が抱える業務のデジタル化を支援しているデル・テクノロジーズの武本氏に、ITデバイスの購買に関する課題と解決策について詳しく聞いた。

DX化の推進にIT部門の業務効率化が欠かせない

日本国内において、DXは2018年に経済産業省が取りまとめた「デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を推進するためのガイドライン」を契機に広がりはじめた。

DXの具体的な効果として「業務効率化・コスト削減」が最も高いという研究結果が報告され、業務のデジタル化へIT投資を振り向ける組織が多いという調査結果が出ている。日本政府は、2021年9月にデジタル庁を発足し行政事務のデジタル化を推進している。

DXの推進には、ITの専門家集団であるIT部門が「旗振り役」として期待されている。IT部門がその期待に応えるためには、調達プロセスのデジタル化による業務効率化とコスト削減が欠かせない。

CPUのTDPは性能が上がるのと比例するように年々上昇していっている

ITデバイスの一般的な調達プロセスは、ユーザー部門からの要求や調達依頼を受け、仕様の検討、サプライヤーや製品の選定、納期や価格の交渉、見積の取得と注文、納品と設定、資産管理と保守である。

調達プロセスの伝達手段は、メールや電話、FAXなどが用いられることが多い。プリントした見積書や注文書に押印し、スキャンしたPDFをメールで送付する。一連のやりとりは煩雑で多岐にわたる。

このプロセスにおける主な課題に、製品選定から納品までのリードタイムが長く納期が見えにくい、あるいはユーザー部門が複数のメーカーやベンダーに発注することで機材が標準化されず、キッティング作業に手間がかかるといった点が挙げられる。その結果、資産管理や保守業務も煩雑になり、IT部門の負荷は一層高まっている。

購買をオンライン化し調達業務を効率化することは、組織のDX推進において避けては通れない課題といえる。

ITデバイスの調達の課題を解決するDellプレミア

購買DXを推進するために、デル・テクノロジーズは、PCや周辺機器、サーバー、ストレージの調達を顧客専用のWebページから行えるオンライン調達プラットフォーム「プレミアページ」を提供している。

デル・テクノロジーズ株式会社
法人ECソリューション推進部
オンラインチーム リーダー
武本 俊明氏

プレミアページのアカウントは、最短で1〜2営業日で開設できる。アカウントの開設や利用コストは無料で、組織で指定した構成やカスタマイズした構成での正式な見積書の作成・保存などを「プレミアページ」で行うことが可能だ。また保存した見積での発注をWebで完結できるため、調達に関する情報伝達の手間を大幅に軽減できる。

標準的な機材構成やカスタマイズした機材構成は、顧客を担当する営業に相談できる。担当営業が作成した構成を元にした見積書を「プレミアページ」で確認し、保存された見積書の内容に基づき、いつでもWebから発注できる。

設定した標準構成の価格に合意すれば、契約期間に応じて見積の取得と注文が可能になる。支払い方法も契約に応じた支払い方法がプリセットされている。

さらに、顧客の調達管理システムとプレミアページを連携することで、調達システムへの二重登録や注文エラーなどを排除できる。

ユーザー部門へ 見積・発注の権限を分散

アフターコロナの昨今、テレワークとオフィスへの出社を組み合わせたハイブリッドワークが広まったことにより、ユーザー部門が業務ごとに適した性能のマシンを調達するニーズが高まっている。

IT部門が数百台、数千台というデバイスを一括調達するというスタイルから、部門単位でニーズや用途に応じてノートPCやデスクトップ、周辺機器などを購入するケースが増えている。

このようなケースではユーザー部門の個別ニーズに対応した購買手続きが頻繁に発生し、IT部門の負荷が高まってしまう。この課題に対応するために、プレミアページではユーザーごとに見積もりや発注、ユーザー管理などの権限を割り当てることが可能だ。

個人での見積の取得、または発注まで可能な権限。所属する部門で利用するITデバイスの見積取得、発注、またはユーザーの管理。さらに組織全体の見積取得、発注、ユーザーやグループ管理など、ユーザーや組織単位で権限を設定することで、組織としての購買業務を標準化しながら負荷を分散できる。

顧客からデル・テクノロジーズへの注文の処理状況をプレミアページで一元的に把握できるため、IT部門による営業担当者経由での発注や購買の履歴を「見える化」できることも大きなメリットだ。

PC、サーバー、ストレージからパーツまでワンストップで提供

「プレミアページは、ノートPC、デスクトップPC、ワークステーション、サーバー、ストレージからディスプレイや周辺機器などのパーツ類まで幅広いラインナップの製品を選定、構成、見積、注文、納品、資産管理まで、ワンストップで完結できる点がお客様にご提供できる価値です」(武本氏)

世界情勢の不安定化やインフレによる資材の値上がりなどを背景に、ITデバイスの価格は上昇の傾向にある。要求仕様を満たしつつ予算内で調達を行うことは、IT部門にとって大きなプレッシャーとなっている。このような不安定な状況においても一定の価格で安定的に調達が行えることは、オンライン購買のベンダー選定において重視すべきポイントであろう。

顧客の専任担当者と連携しオンライン購買も可能

「『デル・テクノロジーズさんは、購買プロセスを全てオンラインで完結しないといけないのか?』というお問い合わせをよくいただきます」。そのような問い合わせについて、武本氏は「お困りごと、ご相談があれば、ITアドバイザーや担当営業に遠慮なく相談してほしい」という。

「オンライン購買は目的ではなく手段です。プレミアページによる電子発注を通じて新たな購買DXを体験してほしい。購買、納期確認、資産管理といった業務ではオンラインツールを活用し、購買後はテクニカルサポートがお客様をフォローします」

テクノロジーの発達により、セルフサービスでのICTサービスを利用できるようになった。無駄なく保有する資産を有効活用しながら購買業務を最適化するためには、専門家によるアドバイスや支援とオンライン化が欠かせない。

業務で不可欠なPCは、Windows OSのサポート終了を見据えた計画的なライフサイクル管理も必要だ。「マイクロソフトは、OSのサポート終了をアナウンスしています。サポート期限の間近になると、デバイスの発注量が増え納期が延びる懸念があります。将来的なサポート終了を見据え、計画的に無駄のない購買と業務効率化のお手伝いをプレミアページでの購買体験を通じてご支援したい。ぜひ、この機会に購買DXへの取り組みの一歩を踏み出してほしい」と武本氏は語る。

PCやサーバー、ストレージ、パーツに至るまでITデバイスを包括的にワンストップで提供できるデル・テクノロジーズのプレミアページは、調達DXの推進に欠かせないサービスといえるだろう。

日経BP社の許可により、2024年3月29日~の日経 xTECH Specialを再構成したものです。
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/24/delltechnologies0329/

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