Outlookのメールファイル(PSTファイル)の管理方法の基本(メールのバックアップや移行など)

よく質問をされる内容なので、1つの記事にまとめてみました。

• Microsoft Office Outlookのメール保存用ファイルは"ファイル名.pst"です。
• このファイルは、ソフトウェアの仕様制限上、20GB以内に抑える必要があります。
  • 仮に20GBのサイズを超えてしまう場合、Outlookで当該のファイルを開けなくなる可能性があり、
    つまり、メールの閲覧が出来なくなる可能性があります。
    
  • メールの送受信量は利用者様次第ですが、例えば西暦や月など、一定の周期でファイルを分けるようにするとよいでしょう。

今回は、Outlookのソフトウェア上で、これらのファイルの操作を行う際の基本的な画面をいくつか紹介します。

1. Outlookを起動後、”ファイル”をクリックします。
   
   
2. ”アカウント設定”をクリック後、表示されたメニュー内の”アカウント設定(A)"をクリックします。
   
   
3. 以下のような画面が表示されます。”データファイル”というタブをクリックすると表示される画面内でOutlookのメールファイルの管理が可能です。
   既にOutlookをご使用の方は、以下の一覧の中に一行以上の列があり、青文字の説明のようにファイル名と保存パス(C:\から始まるようなファイルの保存先)が表示されているはずです。
   
   
   
   
   
   
4. 例えば、Cドライブ直下に、フォルダ”Mail"を作成し、そこに新しいファイルを置く場合は、先に保存先のフォルダを作成しておきます。勿論フォルダ名は任意の名称で構いません。
   
   なお、基本的にはファイル名には2バイト文字や特殊文字は割り当てず、半角英数字を使うことが理想です。
   つまりカタカナやひらがな、漢字、半角カタカナなどは避けた方がベターです。
   理由としては、それらを使っても正常にOutlookやWindowsは大抵動作しますが、ウィルススキャンソフトなどのサードパーティ製品は、そうした文字列があるファイルへの処理が正常にできないケースなどがあるためです。そうしたトラブルを避けるために上記のアドバイスを追記しておきます。
   
   
   
   
   
   
   
5. 実際にファイルを1つ作成する手順です。手順3にあった”追加”ボタンを押下します。
   
   新たにメニューが表示されます。ここでは、先ほど作成しておいたフォルダ"Mail"を指定します。
   現在本フォルダには何もファイルが無いため以下のような状態となります。
   
   ファイル名には、”Sample_2021.pst"と指定をしました。このままOKを押下します。
   
   
   上記の作業の結果、以下のようにファイル名”Sample_2021.pst"ファイルが作成されました。
   このファイルは作成されたばかりでメールが中に保存はされていませんので、サイズはとても小さいです。
   
   なお、よくご質問を頂く”メールのバックアップってどうするのか？”というご質問への回答としては、
   このPSTファイルをパソコンの外(例: 外付けのハードドライブやSSD、クラウドストレージ)に保存をするというのが一般的です。具体的にどの媒体を使うかは、利用者様にて選定を頂く必要があります。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
6. Outlook上でも以下のように”Sample_2021"という列が追加されました(画像左側)
   
   

以上が"基本的なOutlookのメールファイル(PSTファイル)の管理方法について"のご紹介となります。

以下、よくある質問です。

1. PSTファイルは、1つにすべきか、複数にすべきか。
   1つのファイル当たり20GBまでにすることがMicrosoft様のガイドに記載があります。
   なお、Officeのバージョンなどによっては50GBが上限というものもありますが、ここでのポイントは単一のファイルとして取り扱い続けることはソフトウェアの持つ上限を考えると好ましくないということです。
   参考リンク：Outlookのファイルの上限値について - Microsoft
   
   
   
   
   
   
2. メールのバックアップはどうするのか？
   こちらも上述をしていますが、"ファイル名.pst"というファイルをパソコンの外部(USB接続式のハードドライブやSSD、家庭用NAS、クラウドストレージ”などに保存をしておくことで、万が一パソコンが起動不能やOS再インストールが必要なケースや、今後の製品の買い替え時のスムーズな移行が可能となります。
   
   なお、企業様の場合ですとデータのバックアップソフトウェア(例: Veritas社のNet Backup、Veeam社のBackup & Replication)などでバックアップをするケースもありますが、本スレッドはあくまでもクライアント製品のスレッドなので割愛致します。
   
   
   
   
   
   
3. 既存のPSTファイルのパスを変更したい。
   これを行う場合ですが、一度Outlook上での既存のPSTファイルの削除操作を行う必要があります。
   この削除＝データをゴミ箱に捨てるという行為とは異なります。実際に上記で上げた”Sample_2021"というファイルに対して削除を行ってみます。
   
   下図のように、ファイルのパス変更をしたい対象を一覧でクリック後、”削除”を押下します。
   
   ”はい”をクリックし、削除操作を進めます。
   
   上記操作後の、Outlook上の画面の様子と、Cドライブ内のフォルダ"Mail"内の様子です。
   Outlook上の削除操作というのは、あくまでもOutlookに対する登録を削除するものですので、データ自体をゴミ箱に対して破棄する操作とは異なります。
   
   
   ここまで終えた後、対象となるPSTファイルを新たな保存フォルダとした箇所に移動をします。
   この際ドラッグアンドドロップでの移動が可能です。
   
   最後に、再度Outlook上から当該ファイルの登録を行い、フォルダ移行は完了となります。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   

以上となります。Outlookのデータ管理についてはお問い合わせも多いためまとめてみました。

少しでも多くの方のお悩みに役立てば幸いです。