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FAST VPとvSphere SIOCの設定について
お世話になります。
FAST VP機能が有効になっているVMAXをvSphereが使用している環境で、
vSphere Storage I/O Controlの設定を行う場合、考慮すべき点などがあれば教えてください。
SSD、FC、SATAではレスポンスも異なると思いますので、Storage I/O Controlの設定を自動にするよりはSATAでレスポンスする場合の閾値を設定するべきなのでしょうか?
目安などがあれば教えてください。
以上、よろしくお願い致します。
Uehara Y.
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2014年2月20日 23:00
Yooooooさん
Using EMC Symmetrix Storage in VMware vSphere EnvironmentのP.204に「EMCは(SIOCの)Congestion Threshold値変更を推奨しません」というセリフが書かれているのですが、これがEMCがオープンににしている唯一の情報で、これ以上のことは言えなさそうです。
恐らくなのですが、デフォルト値(30)にしておけば、データストアがSATAディスクに入っている際には最適な値となり、そのThresholdにひっかかるほど当該データストアへのアクセス量が多い場合にはFAST VPによってデータストアがプロモートされていき、その結果Congestion Thresholdに引っかかることはなくなり、(SIOCが動作しないために)全てのVMが快適に利用できるようになっていくはずです。
すなわちCongestion Thresholdをデフォルト値にしておいても現状よりも悪くなることはない(※)ということで、こういう書き方になっているのだと思います。
※もともとSSDを利用しているデータストアはデフォルト値(30)であればThresholdにひっかかる可能性は低いのでSIOCの影響はうけないと仮定しています
しかしながら、ドキュメントに書いてはいないのですが、例えば
・とてもアクセス数が多いデータストアAがある
・データストアAはFAST VPでプロモートされ常にSSDを利用している
・データストアAを利用しているVMはVM1、2、3の3台
・全てのVMはかなり高速に動作している(デフォルトのCongestion Threshold=30msにはひっかかっていない)がVM1だけは優先的に更なるディスクからの高速レスポンスが必要
などの条件に当てはまる場合が出てきた場合には、その当該データストアのCongestion Thresholdを15に変更するなどのチューニングは出来そうです。
ちなみに。
前述のUsing EMC Symmetrix Storage in VMware vSphere Environment P.195に「Storage I/O ControlはFAST VPを完全にサポートします」という文言があるのですが、これはSIOCがリリースされた直後は異なり"Storage I/O Control is not supported on devices whose datastores are managed by EMC FAST."だったそうです。
その後紆余曲折あり、今の文言に収まった模様。
ネットにいくつか情報がありましたが、大きな理由はSIOCは短いスパンのトラフィック(例えばバーストトラフィックの)コントロールが出来るのに対し、FAST VPは比較的長いスパンのトラフィックデータを元に動作するために、両者は効果的に共存できるということが証明できたからみたいです。