列数は、Storage Spaces がデータをストライプする物理ディスクの数を表します。列数を増やすと読み取り / 書き込み動作中にストライプして並行してアクセスできる物理ディスク数が増えるため、列数はパフォーマンスに直接的な関連性があります。
仮想ディスク作成時に列数を設定するためには、PowerShell を使用するのが唯一の方法です。GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)で列数を設定することはできません。GUI で仮想ディスクを作成すると、ソリューションに最適ではない可能性のあるデフォルトの列数が選択されます。仮想ディスクが列を作成した後、列数は変更できません。ストレージ階層を使用する仮想ディスクの場合、SSD 階層と HDD 階層の列数は同一である必要があります。
指定した列数の仮想ディスクを作成するための次の PowerShell コマンドを実行します。
New-VirtualDisk -FriendlyName <vdName> -StoragePoolFriendlyName <poolName> -ProvisioningType Fixed -ResiliencySettingName <Simple| Mirror| Parity> -PhysicalDiskRedundancy <1|2> -NumberOfColumns <#ofColumns> -StorageTiers<ssdTierObject, hddTierObject> -StorageTierSizes <ssdTierSize , hddTierSize>
たとえば、MyPool1 に exampleVD2 という名前の仮想ディスクが作成されます。これは2 方向のミラーです。この仮想ディスクの列数は 6 であるため、 NumberOfColumns 属性が 6 に設定されます。
New-VirtualDisk -FriendlyName “exampleVD2” -StoragePoolFriendlyName “MyPool1” -ProvisioningType Fixed -ResiliencySettingName Mirror -PhysicalDiskRedundancy 1 –NumberOfColumns 6 –StorageTiers $ssd_tier, $hdd_tier –StorageTierSizes 100GB,15TB
回復性タイプ | 最小列数 | 列とディスクの相関関係 | 最小ディスク数 |
---|---|---|---|
シンプル | 1 | 1:1 | 1 |
2 方向ミラー | 1 | 1:2 | 2* |
3 方向ミラー | 1 | 1:3 | 3* |
デュアルパリティ | 7 | 1:1 | 7 |
シングルパリティ | 3 | 1:1 | 3 |
仮想ディスクの列数のサイズを決める際には、次の点に注意します。
仮想ディスクに障害が発生し、自動再構築が有効な場合、仮想ディスクはプールの既存ディスク容量を使って劣化した仮想ディスクを修復しようとします。ただし、自動再構築が発生すると、仮想ディスクには空きディスク容量があるだけではなく、元の列数を維持しながら意図する回復性レベルを復元するために十分な空きディスク容量が必要となります。
この必要性に応えるには、列の数を計算する前に、修復ディスクをプール内の使用可能な数から差し引く必要があります。以下にリストされている数式では、列数を最適に保持するために、この数字を 1 または 2 にすることをお勧めします。仮想ディスクの自動再構築を有効にしない場合は、減算は必須ではありません。
ミラー化した VD:
エンクロージャアウェアネスなし
エンクロージャアウェアネスあり
デュアルパリティの仮想ディスク:
エンクロージャアウェアネスなし
エンクロージャアウェアネスあり
たとえば、それぞれ SSD が 12 で HDD が 48 の DSMS 3060e ストレージエンクロージャが 3 つあり、2 つのストレージプール(MyPool1 と MyPool2)を作成することにした場合、異なる状況で仮想ディスクの列数を計算する方法は次の通りです。