子パーティションをサポートするために、I/O 仮想化、仮想マシンスナップショット、管理といったサービスを提供するには、ホスト OS に十分なメモリが必要です。ホストには root 予約と呼ばれる最小メモリが留保され、これは仮想マシンに割り当てることができません。一般的にこの最小メモリ量は少なすぎます。このメモリ不足により、仮想マシンで高アクティビティ時にホスト不足が発生し、最終的にホスト OS の実行が不完全になり、Microsoft Storage Spaces および Hyper-V の管理機能に影響するおそれがあります。
デルでは、ホスト OS の メモリの各計算ノードに少なくとも 8 GB のメモリを仮想マシンに割り当てずに残しておくことをお勧めします。
統合型ソリューションは、計算ノード障害時に仮想マシンが残りのノードにフェールオーバーしたときに、十分なメモリを仮想マシンに追加される負荷に使えるように計画してください。デルでは、計算クラスタにホストされているすべての仮想マシンに指定されたメモリ容量が、各ノードで使用可能なメモリにノードの数から 1 を引いた数を掛けた容量を超過しないことをお勧めします。この推奨事項により、単一計算ノード故障時にも最適パフォーマンスレベルを保証します。これは、次の数式で表されます。
仮想マシンで使用可能な合計メモリ数 = (ノードあたり使用可能メモリ – 8 GB)*(合計ノード数–1)
たとえば、各ノード 128 GB メモリの 2 ノード統合型クラスタで 8 GB の RAM がホスト用に予約されている場合、ソリューション内のすべての仮想マシンに割り当て可能な合計メモリは、(128 - 8)*(2 - 1)=120 GB のメモリを超えてはなりません。各仮想マシンが 2 GB の RAM を使用するように設定されている場合は、ソリューションは、ノードごとに最大 60 の合計仮想マシン、または 30 の 仮想マシンをサポートできます。
別の例では、256 GB のメモリを各ノードに搭載した 3 ノード統合型クラスタで、496 GB メモリを計算クラスタでホストされているすべての仮想マシンに割り当てることができます。この例では、1 つのノードで障害が発生しても、残りの 2 ノードの各 248 GB で仮想マシンに割り当て済みのメモリを提供するのに十分で、各ノードのホスト OS の予備にもまだ 8 GB が残っています。