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Integrated Dell Remote Access Controller 8バージョン2.70.70.70ユーザーズ ガイド

CPU、メモリ、および IO モジュールのパフォーマンスインデックスの監視

デルの第 13 世代 Dell PowerEdge サーバでは、Intel ME によって Compute Usage Per Second(CUPS)機能がサポートされています。CUPS 機能は、システムに関する CPU、メモリ、および I/O 使用率とシステムレベルの使用率インデックスのリアルタイム監視を行います。Intel ME は帯域外(OOB)でパフォーマンス監視を実行できるため、CPU リソースを消費しません。Intel ME にはシステム CUPS センサーが搭載されており、このセンサーによって、計算、メモリ、および I/O リソース使用率の値が CUPS インデックスとして提供されます。iDRAC は、全体的なシステム使用率についてこの CUPS インデックスを監視すると共に、CPU、メモリ、および I/O の使用率インデックスの瞬間的な値も監視します。

注: この機能は、 poweredge R930 サーバではサポートされません。

CPU とチップセットには専用のリソース監視カウンタ(RMC)があります。システムリソースの使用率情報は、これらの RMC からのデータを照会することによって取得されます。RMC からのデータは、各システムリソースの累積使用率を測定するためにノードマネージャによって集約されます。既存の相互通信メカニズムを使用して iDRAC から読み取られ、データは帯域外マネジメントインタフェース経由で提供されます。

パフォーマンスパラメータとインデックス値の Intel センサーの表示は物理システム全体に関するものなので、システムが仮想化され、複数の仮想ホストがある場合でも、インタフェース上のパフォーマンスデータの表示は物理システム全体に関するものになります。

パフォーマンスパラメータを表示するには、サポートされているセンサーがサーバーに存在する必要があります。

4 つのシステム使用率のパラメータは次のとおりです。
  • CPU 使用率 - 各 CPU コアの RMC からのデータは、システム内のすべてのコアの累積使用率を提供するために集約されます。この使用率は、アクティブ状態で費やされた時間と、非アクティブ状態で費やされた時間に基づきます。RMC のサンプルは 6 秒ごとに取得されます。
  • メモリ使用率 - RMC は各メモリチャネルまたはメモリコントローラインスタンスで発生するメモリトラフィックを測定します。RMC からのデータは、システム上のすべてのメモリチャネルにわたって累積メモリトラフィックを測定するために集約されます。これは、メモリ使用量ではなく、メモリ帯域幅消費量の測定になります。iDRAC では、このデータを 1 分間集約するので、他の OS ツール(Linux の topなど)が示すメモリ使用率と一致することもしないこともあります。iDRAC が表示するメモリ帯域幅の使用率は、メモリを多く消費する作業負荷であるかどうかを示しています。
  • I/O 使用率 - ルートポートおよび下位セグメントから発信される PCI Express トラフィック、またはルートポートおよび下位セグメントに到達する PCI Express トラフィックを測定するために、PCI Express Root Complex のルートポートごとに 1 つの RMC があります。これらの RMC からのデータは、パッケージから発信されるすべての PCI Express セグメント向けの PCI Express トラフィックを測定するために集約されます。これは、システムの I/O 帯域幅使用率の測定になります。
  • システムレベルの CUPS インデックス - CUPS インデックスは、各システムリソースについて事前に定義された負荷要因を考慮した CPU、メモリ、I/O インデックスを集約することによって計算されます。負荷要因は、システム上の作業負荷の特性に応じて異なります。CUPS インデックスは、サーバ上で使用できる計算ヘッドルームの測定を表します。システムの CUPS インデックスが高い場合、そのシステム上には追加の作業負荷を割り当てるための制限付きヘッドルームが存在します。リソースの消費が減少すると、システムの CUPS インデックスも減少します。CUPS インデックスが低い場合は、大きな計算ヘッドルームが存在すること、サーバが新規の作業負荷を受け入れられること、およびサーバが電力消費を抑えるために低電力状態になっていることを示します。作業負荷の監視をデータセンター全体に適用すると、データセンターの作業負荷を高レベルで総合的なビューとして表せるため、動的なデータセンターソリューションが実現します。
注: CPU、メモリ、I/O 使用率のインデックスは、1 分で集約されます。このため、これらのインデックスに瞬間的な急上昇があっても抑制することが可能です。これらはリソース使用量ではなく、作業負荷のパターンを示します。

使用率インデックスのしきい値に達した場合に、センサーイベントが有効であると、IPMI、SEL、および SNMP の各トラップが生成されます。センサーイベントフラグはデフォルトで無効になっています。このフラグは、標準の IPMI インタフェースを使用して有効にできます。

必要な権限は次のとおりです。
  • パフォーマンスデータを監視するにはログイン権限が必要です。
  • 警告しきい値設定とピーク履歴のリセットには、設定権限が必要です。
  • 静的データ履歴を読み取るには、ログイン権限と Enterprise ライセンスが必要です。

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