DRAMのコンテンツをフラッシュにコピーするためにバックアップ電源を供給するには、バッテリーが必要です。JEDECベースのNVDIMM-Nでは、バックアップ電源としてSuper Capを使用できますが、DellEMCのバッテリーは、よりコンパクトで信頼性の高い統合された電源を提供する、一元化された電力ソリューションです。電源の供給はシステム ボードに統合されており、典型的なSuper Capベースのソリューションである各NVDIMM-Nには、個別のケーブルが必要ありません。
電源喪失が最初に検出されたときに、サーバーはバッテリーをアクティブ化し、NVDIMM-NがDRAMのコンテンツをフラッシュに保存するようトリガーします。T640、R640、R740/R740XD、R840、R940、R940xaのサーバーでは、保存プロセスが完了するまでに約1分かかります。また、MX740cおよびMX840cのサーバーでは140秒で完了します。保存が完了するまでの間、バッテリーにより、バックアップのための電源を供給する必要があります。バッテリーは、保存を完了するために電源の供給を必要とするサーバーのサブシステムにのみ電力を供給します。他のすべてのサブシステムは、バッテリー持続時間を節約するために電源をオフにするか、低電力状態にします。保存が完了すると、バッテリーが非アクティブになり、サーバーの電源を完全にオフにすることができます。モジュラー型 シャーシでは、バッテリーによりシステム ファンにも電力を供給して、電源喪失イベント後にNVDIMMを保存する際に、冷却を行うことができます。
バッテリー操作 | 緑色のLED |
---|---|
電源オフ | オフ |
アイドリング中(サーバーがオンになっている間は充電されておらず、有効になっていない) | オフ |
メンテナンス充電中 | オン |
重要充電中(バッテリー容量がNVDIMM-Nの保存に必要な最小値未満であり、サーバーの電源がオンになっている) | 点滅 |
バッテリーの有効化と放電中(電源喪失が検知され、NVDIMMの保存操作のためにバッテリーから電力供給中) | 点滅 |
バッテリーが取り付けられていないか、完全に充電されていない場合、BIOSはそのオンボード フラッシュからNVDIMM-N DRAMのコンテンツを復元しますが、NVDIMM-Nを読み取り専用モードのままにします。これにより、OSとアプリケーションはNVDIMM-Nのデータにアクセスできるようになると同時に、電源喪失による潜在的なデータ ロスからNVDIMM-Nを保護します。
NVDIMM-Nバッテリーはホット スワップ対応ではありません。データ ロス、システムの損傷を防ぐため、NVDIMM-Nバッテリーの取り付け、または取り外しの前に、システムの電源がオフになっており、システムのLED、NVDIMM-NのLED、NVDIMM-NバッテリーのLEDが消灯していることを確認します。
図7は、R740/R740XD(アイテム36および38)内のNVDIMM-Nバッテリー ケーブルのシステム ボード接続を示しています。図8は、バッテリーをR740/R740XDに取り付ける方法を示しています。バッテリーの取り付けまたは取り外しの方法に関する詳細については、各サーバーの『設置およびサービス マニュアル』を参照してください。