クラウドへのデータ移動のためのDD Cloud Tierポリシーの設定
Microsoftアプリケーション エージェントは、DD Cloud Tierポリシーに基づいてアクティブ階層からクラウドにバックアップ データを移動します。クラウドへのデータ移動を有効にするには、MTreeまたはストレージ ユニットごとに必要なポリシーを設定する必要があります。
DD Cloud Tierには、アプリケーション ベースのポリシーと経過時間ベースのポリシーの2種類のポリシーが用意されています。Microsoftアプリケーション エージェントは、アプリケーション ベースのポリシーのみをサポートしています。このポリシーは、DDシステム上でバックアップ ファイルを作成するアプリケーションによって管理されます。このポリシーは、アプリケーションの仕様に基づいて、バックアップ ファイルのコンテンツをクラウドに移動します。
注意:Microsoftアプリケーション エージェントによって使用されるストレージ ユニットには、経過時間ベースのポリシーを適用しないでください。経過時間ベースのポリシーは、T日より古いすべてのファイルを移動するなど、ファイルの経過時間に基づいてすべてのファイル コンテンツ(メタデータを含む)をストレージ ユニットからクラウドに移動します。経過時間ベースのポリシーによってこのようなデータ移動が発生すると、Microsoftアプリケーション エージェントのメタデータ クエリーが失敗する可能性があります。
DBAはDD管理者に連絡して、Microsoftアプリケーション エージェントがApplication Directバックアップに使用するMTreeまたはストレージ ユニット用のアプリケーション ベースのポリシー(データ移動プロファイルとも呼ばれる)を作成する必要があります。DDのマニュアルでは、DD Cloud Tierの構成手順の詳細について説明しています。
DDOSのバージョン6.1より前のバージョンについては、DD管理者はcurlコマンドなどのツールを使用してアプリケーション管理ベースのポリシーを作成するためにDD REST APIを使用する必要があります。DDOS 6.1以降では、DD管理者は、DDコマンドdata-movement policyを実行してアプリケーション ベースのポリシーを設定できます。
DDOS 6.1以降対応のデータ移動コマンドの使用方法
DDOS 6.1以降では、次のDDコマンドをコマンド ラインから使用してアプリケーション ベースのポリシーを設定できます。このコマンドは、指定されたMTreeのアプリケーション ベースのポリシーを設定します。
data-movement policy set app-managed {enabled | disabled} to-tier cloud cloud-unit <unit-name> mtrees <MTree-list>
例えば、次のコマンドは、MTree /data/col1/app-agent40のアプリケーションベースのポリシーを設定します。
data-movement policy set app-managed enabled to-tier cloud cloud-unit Cloud mtrees /data/col1/app-agent40
次のコマンドを実行して、確認のためにポリシー設定の結果を表示できます。
data-movement policy show
Mtree Target(Tier/Unit Name) Policy Value
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/data/col1/app-agent40 Cloud/Cloud app-managed enabled
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