キューの深さの制約
DD Boost-over-FCソリューションでは、リクエストを受信するのがどのSCSIデバイスかは関係ありません。すべてのSCSIデバイスは、SCSIコマンドにとって同一のデスティネーション オブジェクトです。SCSI要求の処理では、サーバー ロジックはSCSI要求を受信する特定のデバイスについて考慮しません。
一部のクライアント オペレーティング システムでは、オペレーティング システムがSCSIデバイス上で同時に処理できる未処理のI/Oリクエストの数に制限があります。たとえば、Windows SCSI Pass-Through Interfaceメカニズムでは、それぞれの汎用SCSIデバイスを通じて一度に1つのSCSI要求しか実行しません。このため、複数の接続(バックアップ ジョブなど)が同じ汎用SCSIデバイスを使用しようとすると、DD Boost-over FCソリューションのパフォーマンスに影響が及びます。
また、DDシステムでも、アドバタイズされたSCSIデバイスあたりの未処理I/O要求の数に制限があります。ワークロードの負荷が高い場合のパフォーマンスの問題を解決するには、DDシステム上の複数のSCSIデバイスをアドバタイズする必要があります。単一デバイスでの同時のSCSI要求数のシステムの制限を表すために、キューの深さという用語を使用しています。キューの深さが非常に少ないためにパフォーマンスの影響を受けるWindowsなどのクライアント システムは、キューの深さの制約を受けると見なされます。