自動設定を使用したサーバーとサーバコンポーネントの設定
自動設定機能により、サーバのすべてのコンポーネントを 1 回の操作で設定し、プロビジョニングできます。これらのコンポーネントには、BIOS、iDRAC、PERC があります。自動設定では、すべての設定可能なパラメーターを含むサーバー構成プロファイル(SCP)のXMLファイルまたはJSONファイルが自動的にインポートされます。IP アドレスを割り当てる DHCP サーバーも、SCP ファイルへのアクセスの詳細を提供します。
SCP ファイルは、ゴールド設定サーバを設定することにより作成されます。この設定は、DHCP や設定中のサーバの iDRAC によりアクセス可能な、共有の NFS、CIFS、HTTP、または HTTPS のネットワークロケーションにエクスポートされます。SCPファイル名は、ターゲット サーバーのサービス タグまたはモデル番号に基づく名前、または一般的な名前を指定することができます。DHCP サーバ、DHCP サーバオプションを使用して、SCP ファイル名(オプション)、SCP ファイルの場所、およびファイルの場所にアクセスするためのユーザー資格情報を指定します。
iDRAC が自動設定用に設定されている DHCP サーバから IP アドレスを取得すると、iDRAC は SCP を使用してサーバのデバイスを設定します。自動設定は、iDRAC がその IP アドレスを DHCP サーバから取得した後でなければ呼び出されません。DHCP サーバからの応答がなかったり IP アドレスを取得できなかった場合、自動設定は呼び出されません。
HTTP および HTTPS ファイル共有オプションは、iDRAC ファームウェア 3.00.00.00 以降でサポートされています。HTTP または HTTPS アドレスの詳細を提供する必要があります。サーバでプロキシが有効になっている場合は、HTTP または HTTPS を使用して情報を転送するために、さらにプロキシ設定を提供する必要があります。-s オプションフラグは次のようにアップデートされます。
表 1. 異なる共有タイプとパスイン値異なる共有タイプとパスイン値
-s(共有タイプ) |
パスイン |
NFS |
0 または nfs |
CIFS |
2 または cifs |
HTTP |
5 または http |
HTTPS |
6 または https |
注:HTTPS 証明書は自動設定ではサポートされません。自動設定では、証明書の警告を無視します。
次のリストでは、文字列の値をパスインするために必要なパラメーターと、オプションのパラメーターについて説明します。
-f (Filename):エクスポートされたサーバ設定プロファイルの名前。これは、iDRAC ファームウェアのバージョンが 2.20.20.20 より前の場合に必要です。
-n (Sharename):ネットワーク共有の名前。これは、NFS または CIFS に必要です。
-s (ShareType):NFS の場合は 0、CIFS の場合は 2、HTTP の場合は 5、HTTPS の場合は 6 のいずれかをパスイン。これは、iDRAC ファームウェアのバージョン 3.00.00.00 の必須フィールドです。
-i (IPAddress):ネットワーク共有の IP アドレス。これは必須フィールドです。
-u (Username):ネットワーク共有にアクセスできるユーザー名。これは、CIFS の必須フィールドです。
-p (Password):ネットワーク共有にアクセスできるユーザーパスワード。これは、CIFS の必須フィールドです。
-d (ShutdownType):正常な場合は 0、強制の場合は 1(デフォルト設定:0)。これはオプションのフィールドです。
-t (Timetowait):ホストがシャットダウンするまでの待機時間(デフォルト設定:300)。これはオプションのフィールドです。
-e (EndHostPowerState):オフの場合は 0、オン場合は 1(デフォルト設定:1)。これはオプションのフィールドです。
追加のオプションフラグは iDRAC ファームウェア 3.00.00.00 以降でサポートされ、HTTP プロキシのパラメーターを有効にし、プロファイルファイルにアクセスするための再試行タイムアウトを設定します。
—pd (ProxyDefault):デフォルトのプロキシ設定を使用。これはオプションのフィールドです。
—pt (ProxyType):ユーザーは http または socks(デフォルト設定:http)をパスイン可能。これはオプションのフィールドです。
—ph (ProxyHost):プロキシホストの IP アドレス。これはオプションのフィールドです。
—pu (ProxyUserName):プロキシサーバにアクセスできるユーザー名。これはプロキシのサポートに必要です。
—pp (ProxyPassword):プロキシサーバにアクセスできるユーザーパスワード。これはプロキシのサポートに必要です。
—po (ProxyPort):プロキシサーバのポート(デフォルト設定は 80)。これはオプションのフィールドです。
—to (Timeout):設定ファイルを取得するための再試行タイムアウトを分単位で指定(デフォルトは 60 分)。
iDRAC ファームウェア 3.00.00.00 以降では、JSON フォーマットのプロファイルファイルがサポートされています。Filename パラメーターが存在しない場合は、次のファイル名が使用されます。
- <サービス タグ>-config.xml、例:CDVH7R1-config.xml
- <モデル番号>-config.xml、例:R640-config.xml
- config.xml
- <サービス タグ>-config.json、例:CDVH7R1-config.json
- <モデル番号>-config.json、例:R630-config.json
- config.json
注:
- 自動設定を有効にできるのは、DHCPV4 および IPV4 の有効化 オプションが有効になっている場合のみです。
- 自動設定および自動検出機能は、相互に排他的です。自動検出を無効にして、自動設定を有効にします。
- サーバが自動設定動作を実行した後、自動設定機能は無効になります。
DHCPサーバー プール内のすべてのDell PowerEdgeサーバーが同じモデル タイプと番号の場合、必要なSCPファイルは1つ(config.xml)です。config.xmlファイル名は、デフォルトのSCPファイル名として使用されます。.xmlファイルのほかに、15/16Gシステムでは.jsonファイルも使用できます。このファイルとして、config.jsonを使用できます。
ユーザーは、個々のサーバーのサービス タグまたはサーバー モデルを使用してマッピングされた、別の設定ファイルを必要とする個々のサーバーを設定することができます。特定の要件に対応したサーバを個々に持つ環境では、各サーバやサーバタイプを区別するために、異なる SCP ファイル名を使用することができます。たとえば、設定するサーバー モデルにPowerEdge R740sとPowerEdge R540sの2つがある場合は、R740-config.xmlとR540-config.xmlの2つのSCPファイルを使用します。
注:iDRACサーバー設定エージェントは、サーバーのサービス タグ、モデル番号、またはデフォルトのファイル名config.xmlを使用して、設定ファイル名を自動的に生成します。
注:これらのファイルがネットワーク共有上にない場合、見つからなかったファイルのためのサーバー設定プロファイルのインポートジョブが失敗としてマークされます。