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Integrated Dell Remote Access Controller 9ユーザーズ ガイド

デバイス ファームウェアのアップデート

iDRACでは、Lifecycle Controllerアップデートを使用することによってiDRAC、BIOS、および以下のようなすべてのデバイス ファームウェアをアップデートできます。

  • ファイバー チャネル(FC)カード
  • 診断
  • オペレーティング システム ドライバー パック
  • ネットワーク インターフェイス カード(NIC)
  • RAIDコントローラー
  • 電源供給ユニット(PSU)
  • アクセラレーター(GPU)
  • NVMe PCIeデバイス
  • SAS/SATAハード ドライブ
  • 内部および外部エンクロージャのバックプレーン アップデート
  • OSコレクター
注意:PSUファームウェアのアップデートは、システム構成とPSUモデルによっては数分かかる場合があります。PSUの損傷を避けるため、PSUファームウェアのアップデート中に、アップデート プロセスを中断したりシステムの電源を入れたりしないでください。
注:
  • PowerEdgeサーバーのPSUファームウェアをアップデートする場合は、最初に同一シャーシ内のすべてのサーバーの電源を必ず切ってください。シャーシ内に電源が入ったサーバーがあると、アップデート プロセスは失敗します。
  • LCログは、GPUファームウェアのアップデート中に通信喪失と復元に関する警告メッセージを報告する場合があります。
  • PowerEdge R250サーバーは電源管理をサポートしておらず、冗長PSUはケーブル接続式PSUと見なされます。I2C接続がないため、iDRACは接続されているPSUを識別できず、PSUファームウェアをアップデートできません。したがって、PSUをアップデートする必要はありません。
注:
  • ホット プラグで装着したディスクでファームウェア アップデートを試行すると、ライフサイクル ログでPR7メッセージが重複して表示されます。
  • ジョブ ステータスが[実行中]で、アップデート モジュールからのステータス アップデートがない場合、ジョブは6時間後にタイムアウトし、失敗とマークされます。
  • ジョブ ステータスが[実行中]状態の場合、iDRACの再起動後にファームウェア アップデート ジョブが失敗とマークされることがあります。
  • アップデートの実行中は、downloads.dell.comサイトから取得したIPを使用しないでください。想定どおりに機能しない可能性があります。downloads.dell.comがHTTPSアドレスとして指定されている場合は、カタログ パスを指定する必要はありません。適切なカタログが自動的に取得されます。

必要なファームウェアをiDRACにアップロードする必要があります。アップロードの完了後に、デバイスにインストールされている現在のバージョンのファームウェアと適用中のバージョンが表示されます。アップロード中のファームウェアが有効でない場合、エラー メッセージが表示されます。再起動を必要としないアップデートは即時に適用されます。システム再起動を必要とするアップデートはステージングされ、次のシステム再起動時に実行されるようにコミットされます。すべてのアップデートを実行するために必要なシステム再起動は1度のみです。

iDRACからリアルタイムでファームウェアをアップデートする場合は、ジョブのステータスが完了、仮想AC保留中で完了していれば、サーバーの物理的AC電源または仮想AC電源を入れ直してください。仮想AC電源の入れ直しの場合は、以下のRedfish URIを使用して仮想電源を入れ直します。他の方法を使用してAC電源を入れ直すと、リアルタイム ジョブが失敗する可能性があります。ただし、アップデートされたバージョンでもAC電源の入れ直しに反映されます。

URI:redfish/v1/Chassis/System.Embedded.1/Actions/Oem/DellOemChassis.ExtendedResetでResetType=PowerCycleとFinalState=On/Offを指定(VACが完了した後にシステムの電源をオンにするか、オフの状態のままにします)。このAPIでは、ホストが電源オフの状態である必要があります。ホストの電源がオンの場合、障害が返されます。

注:
  • コントローラーでiLKMモードが有効になっている場合、iLKM対応のiDRACバージョンからiLKM非対応のiDRACバージョンに切り替えようとすると、iDRACファームウェアのダウングレード/アップグレードが失敗します。iLKMに対応したバージョン同士で実行した場合は、iDRACファームウェアのアップグレード/ダウングレードが成功します。
  • コントローラーでSEKMモードが有効になっている場合、SEKM対応のiDRACバージョンからSEKM非対応のiDRACバージョンに切り替えようとすると、iDRACファームウェアのダウングレード/アップグレードが失敗します。SEKMに対応したバージョン同士で実行した場合は、iDRACファームウェアのアップグレード/ダウングレードが成功します。
  • SEKMが有効になっている場合、PERCファームウェアのダウングレードが失敗します。

ファームウェアのアップデート後、システム インベントリーページにアップデートされたファームウェア バージョンが表示され、ログが記録されます。

サポートされているファームウェア イメージ ファイルの種類は、以下の通りです。

  • .exe - WindowsベースのDell Update Package (DUP)。このイメージ ファイル タイプを使用するには、制御および設定権限が必要です。
  • .d9 - iDRACとLifecycle Controllerファームウェアの両方が含まれています。

.exe拡張子のファイルには、システム制御権限が必要です。リモート ファームウェア アップデートのライセンス対象機能、およびLifecycle Controllerが有効になっている必要があります。これは、RACADMのアップデート、Redfish Simpleのアップデート、およびiDRAC GUIのアップデートに適用されます。

.d9拡張子のファイルには、設定権限が必要です。これは、racadm fwupdate方法にのみ適用されます。

注:PSUファームウェアをアップデートする前に、システムのすべてのノードの電源をオフにするようにしてください。
注:iDRACファームウェアのアップグレード後、Lifecycle Controllerログに表示されるタイムスタンプに違いが生じる場合があります。LCログに表示される時刻は、iDRACのリセット時のいくつかのログのNTP/BIOS時刻とは異なります。

ファームウェア アップデートは、次の方法で実行できます。

  • ローカル システムまたはネットワーク共有からサポートするイメージ タイプを1つずつアップロード。
  • FTP、TFTP、HTTPまたはHTTPSサイト、またはWindows DUPと対応するカタログ ファイルを含むネットワーク リポジトリーに接続。カスタム リポジトリーはDell Repository Managerを使って作成できます。詳細については、Dell Repository Manager Data Centerユーザーズ ガイドを参照してください。iDRACは、BIOSとシステムにインストールされたファームウェアとの間の差異レポートと、リポジトリーで利用可能なアップデートを提供できます。そのリポジトリーに含まれる該当アップデートのすべてがシステムに適用されます。この機能は、iDRAC EnterpriseまたはDatacenterライセンスで使用可能です。
    注: 使用されているHTTPプロキシが認証なしで設定されている場合、FTPを使用してファームウェアをアップデートすることはできません。プロキシ構成を変更して、CONNECT方法で非SSLポートを使用できるようにしてください。たとえば、squidプロキシを使用している場合は、非SSLポートでのCONNECT方法の使用を制限している「http_access deny CONNECT !SSL_ports」行を削除します。
    注:HTTP/HTTPSは、ダイジェスト認証または認証なしのいずれかでのみサポートします。
  • カタログ ファイルおよびカスタム リポジトリーを使用した定期的な自動ファームウェア アップデートをスケジューリング。

iDRACファームウェアのアップデートに使用できる複数のツールとインターフェイスがあります。次の表は、iDRACファームウェアにのみ適用されます。表には、対応インターフェイス、イメージ ファイルの種類、Lifecycle Controllerをファームウェアのアップデートが可能な状態にする必要があるかどうかが記載されています。

表 1. イメージ ファイルのタイプと依存関係イメージ ファイルのタイプと依存関係
.D9イメージ iDRAC DUP
インターフェイス 対応 LCの有効化が必要 対応 LCの有効化が必要
BMCFW64.exeユーティリティー はい いいえ いいえ 該当なし
Racadm FWUpdate(古い) はい いいえ いいえ 該当なし
Racadm Update(新しい) はい はい はい はい
iDRAC UI はい はい はい はい
WSMan はい はい はい はい
インバンドOS DUP いいえ 該当なし はい いいえ
Redfish はい 該当なし はい 該当なし
診断 いいえ いいえ いいえ いいえ
OSドライバー パック いいえ いいえ いいえ いいえ
iDRAC はい いいえ なし* はい
BIOS はい はい はい はい
RAIDコントローラー はい はい はい はい
BOSS はい はい はい はい
NVDIMM いいえ はい はい はい
バックプレーン はい はい はい はい
注:
  • エキスパンダー(アクティブ)バックプレーンの場合は、システムの再起動が必要です。
  • SEP(パッシブ)バックプレーンの場合は、4.40.00.00リリース以降でのみ再起動不要アップデートがサポートされます。
エンクロージャ はい はい いいえ はい
NIC はい はい はい はい
電源供給ユニット はい はい はい はい
注:手動再起動を実行する場合、またはOSからアップデートを実行する場合は、PSUのアップデートをコールド リブートして、アップデートを開始する必要があります。
はい
CPLD いいえ はい はい はい
注:CPLDファームウェアのアップグレードが完了すると、iDRACは自動的に再起動します。
注:CPLDアップデートを単独で実行している場合、またはCPLDが他のアップデートでスタックしている場合、REPOの更新はCPLDではサポートされません。
注:A/Cサイクルの実行後、システムが適切にリセットされるまで(約20秒間)待機します。そうしないと、次のようなLCLとSELが表示されることがあります。
  • SWC9016:暗号化認証の失敗または整合性の問題のため、CPLDを認証できなかった
  • SWC9018:内部エラーのため、CPLDの自動リカバリー処理を完了できなかった
FCカード はい はい はい はい
NVMe PCIe SSDドライブ はい いいえ はい いいえ
注:
  • 5.10.00.00の場合、SK-Hynix (PE8010) NVMeデバイスのみが直接アップデートをサポートしています。その他のデバイスのアップデートは、レガシー アップデート(ステージングされたアップデート。ホストの再起動が必要)を介して実行されます。
SAS/SATAハード ドライブ いいえ はい はい いいえ
OSコレクター いいえ いいえ いいえ いいえ
CMC(PowerEdge FX2サーバー) いいえ はい はい はい
TPM いいえ はい はい はい
注:TPMは5.00.00.00リリース以降で段階的にサポートされます。ファームウェアのアップデートのみがサポートされています。同じファームウェアのダウングレードと再インストールはサポートされていません。
SDL非対応のソフトウェアおよび周辺機器類アプリケーション いいえ いいえ いいえ いいえ

次の表は、ファームウェアが特定のコンポーネントに対してアップデートされた場合にシステムの再起動が必要となるかどうかを示しています。

注:複数のファームウェアのアップデートをアウトオブバンド方式で適用する場合、アップデートは不要なシステム再起動の回数を減らすため、最も効率的な順序で行われます。
注:MXプラットフォームでサポートされるコンポーネントの詳細については、表13を参照してください。
表 2. ファームウェア アップデート:MXプラットフォームでサポートされているコンポーネントこのセクションは、MXプラットフォームにのみ該当します。
コンポーネント名 ファームウェアのロールバックのサポート(有または無) アウトオブバンド:システム再起動の必要性 インバンド:システム再起動の必要性 Lifecycle Controller GUI:再起動の必要性
診断 いいえ いいえ いいえ いいえ
OSドライバー パック いいえ いいえ いいえ いいえ
iDRAC はい いいえ なし* はい
BIOS はい はい はい はい
RAIDコントローラー はい はい はい はい
BOSS はい はい はい はい
NVDIMM いいえ はい はい はい
バックプレーン はい はい はい はい
エンクロージャ はい はい いいえ はい
NIC はい はい はい はい
電源供給ユニット いいえ いいえ いいえ いいえ
CPLD いいえ はい はい はい
FCカード はい はい はい はい
NVMe PCIe SSDドライブ はい いいえ いいえ いいえ
SAS/SATAハード ドライブ いいえ はい はい いいえ
OSコレクター いいえ いいえ いいえ いいえ

「*」は、システムの再起動は不必要であっても、アップデートの適用にはiDRACの再起動が必要であることを示しています。iDRAC 通信と監視は一時的に中断される場合があります。

アップデートを確認する場合、使用可能としてマークされたバージョンが、必ずしも使用可能な最新バージョンであるとは限りません。アップデートをインストールする前に、選択したバージョンが現在インストールされているバージョンより新しいことを確認してください。iDRACが検出したバージョンを管理する場合は、Dell Repository Manager (DRM)を使用してカスタム リポジトリーを作成し、アップデートの確認にそのリポジトリーを使用するようiDRACを設定してください。

注:iDRACのリセット/再起動が必要なアップデートの場合、またはiDRACが再起動された場合は、他のコマンドを使用する前に、最大タイムアウトが5分間の状態で数秒の間隔を置いてから、iDRACが完全に使用可能かどうかを確認することを推奨します。

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