テレメトリー ストリーミング
テレメトリーを使用すると、PowerEdgeサーバーからリアルタイムでデバイス メトリックス、イベント、データログを収集して、サブスクリプションしている外部クライアントまたはサーバーアプリケーションにストリーミングできます。テレメトリーを使用する場合には、生成する必要があるレポートのタイプと頻度を設定できます。
注:
- この機能はすべてのプラットフォームでサポートされていますが、iDRAC Datacenterライセンスが必要です。
- テレメトリー ストリーミングの[リモートSyslog]オプションは、7.00.00.00以降のバージョンのファームウェアでは削除されています。
テレメトリーは「一対多」型のソリューションで、1台または複数のPowerEdgeサーバー(iDRAC)からライブ システム データを収集して、集中方式の「リモート サーバー モニタリング、分析、アラート サービス」に対してストリーミングします。この機能は、データに関するオンデマンドのデータ コレクションもサポートしています。
テレメトリー データには、メトリック/インベントリーおよびログ/イベントが含まれます。データは、RedfishクライアントおよびリモートSyslogサーバーなどのリモートConsumerに対して、iDRACからのストリーム(プッシュアウト)または収集(プル)ができます。テレメトリー データの提供は、iDRAC SupportAssist Data Collectorに対してオンデマンドでも行われます。データ コレクションとレポートは、定義済みのRedfishテレメトリー メトリック、トリガー、およびレポートの定義に基づいて実施されます。テレメトリー ストリーミングの設定は、iDRAC Webインターフェイス、RACADM、Redfish、サーバー設定プロファイル(SCP)を使用して実行できます。
テレメトリーを設定するには、必要なデバイス レポートまたはログを有効化ないし選択して、データ ストリーミングの動作と頻度を定義します。テレメトリーはページで設定します。テレメトリーが無効化されるまで、データ ストリーミングは自動的に行われ続けます。
次の表は、テレメトリーを使用して生成できるメトリック レポートについてまとめたものです。
表 1. メトリック レポートこの表は、テレメトリーを使用して生成できるメトリック レポートについてまとめたものです。
タイプ |
メトリック グループ |
インベントリー |
センサー |
統計情報 |
構成 |
メトリクス |
I/Oデバイス |
NIC |
いいえ |
はい |
はい |
いいえ |
いいえ |
FC HBA |
いいえ |
はい |
はい |
いいえ |
いいえ |
サーバー デバイス |
CPU |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
はい |
メモリー |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
はい |
ファン |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
PSU |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
はい |
センサー |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
環境 |
サーマル |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
はい |
電源 |
いいえ |
いいえ |
はい |
いいえ |
はい |
パフォーマンス |
いいえ |
いいえ |
はい |
いいえ |
いいえ |
アクセラレーター |
GPU |
いいえ |
いいえ |
はい |
いいえ |
はい |
テレメトリー セクションのフィールドの説明の詳細については、iDRACのオンライン ヘルプを参照してください。
注:
- SAS/SATAバックプレーンがオンボードSATAコントローラーに接続されている場合、システムでバックプレーンがエンクロージャとして表示されず、ハードウェア インベントリーでも表示されない場合があります。
- StorageDiskSMARTDATAは、SAS/SATAバス プロトコルを使用し、BOSSコントローラー背後にあるSSDドライブでのみサポートされます。
- StorageSensorデータは、Ready/Online/RAID非対応モードでBOSSコントローラーの背後にないドライブについてのみレポートされます。
- NVMeSMARTDataは、SSD (PCIeSSD/NVMe Express)ドライブでPCIeバス プロトコルを備え(SWRAIDの背後ではない)、BOSS-N1コントローラーの背後にあるものでのみサポートされます。
- GPGPUStatisticsデータは、ECCメモリー機能をサポートする特定のGPGPUモデルでのみ使用できます。
- PSUMetricsは、モジュラー型プラットフォームでは使用できません。
- ファン電力およびPCIe電力のメトリックは、一部のプラットフォームで0と表示される場合があります。
- 4.40.00.00リリースでは、CUPSレポートはSystemUsageに名称変更されており、インテルとAMDの両方のプラットフォームでサポートされています。
テレメトリーのワークフロー:
- 未インストールの場合は、Datacenterライセンスをインストールします。
- グローバル テレメトリー設定として、テレメトリーの有効化、Rsyslogサーバー ネットワーク アドレスおよび、RACADM、Redfish、SCP、iDRAC UIの使用ポートなどを指定します。
- RACADMまたはRedfishインターフェイスを使用して、必要なデバイス レポートまたはログについて、次のテレメトリー レポート ストリーミング パラメーターを設定します:
- EnableTelemetry
- ReportInterval
- ReportTriggers
注:テレメトリー レポートを必要とする特定のハードウェアに対し、iDRAC AlertsおよびRedfishイベントを有効にします。
- クライアントのRedfishによって、iDRACでのRedfish EventServiceへのサブスクリプション リクエストを作成します。
- 事前定義されたトリガー条件が満たされるとiDRACは、サブスクライブされたクライアントについて、メトリック レポートまたはログ/イベント データを生成してプッシュします。
機能的な制限:
- セキュリティ上の理由から、iDRACとクライアントの通信は、HTTPSベースのもののみがサポートされています。
- 安定性上の理由から、iDRACではサブスクリプションが最大8つまでサポートされています。
- 管理者による手動削除の場合であっても、サブスクリプションの削除は、Redfishインターフェイスを介した場合にのみサポートされます。
テレメトリー機能の動作:
- 事前定義されたトリガー条件が満たされるとiDRACは、すべてのサブスクライブされたクライアントについて、サブスクリプションで指定された宛先に対し、メトリック レポートまたはログ/イベント データを生成してプッシュ(HTTP POST)します。クライアントが新しいデータを受信するのは、サブスクリプションが正常に作成された場合のみです。
- 指標データには、ソースからのデータ収集の時点の、ISO形式UTC時間でのタイムスタンプ(「Z」で終わる)が含まれています。
- クライアントは、Redfishインターフェイスを介してHTTP DELETEメッセージをサブスクリプション リソースのURIに送信することにより、サブスクリプションを終了することができます。
- サブスクリプションがiDRACまたはクライアントによって削除された場合、iDRACによるレポート送信(HTTP POST)は行われません。配信エラー数が事前定義された閾値を超えると、iDRACによってサブスクリプションが削除される場合があります。
- ユーザーに管理者権限がある場合はサブスクリプションを削除できますが、Redfishインターフェイスを介した場合にのみ行えます。
- iDRACによるサブスクリプション終了についてのクライアントへの通知は、最終メッセージとしての「Subscription terminated」イベントの送信で行われます。
- サブスクリプションは永続的で、iDRACの再起動後も保持されます。ただし、racresetcfgまたはLCwipeオペレーションのいずれかの実行によって削除することも可能です。
- RACADM、Redfish、SCP、iDRACなどのユーザー インターフェイスには、クライアント サブスクリプションの現在のステータスが表示されます。
- テレメトリー サービスの準備状況は、GetRemoteServiceAPIStatus APIコールで追加された新しい属性TelemetryServiceStatusを使用して確認できます。この属性は、LTStatus、RTStatus、ServerStatus、およびStatusの既存のリストに追加されます。