一般的に気温が上昇し始める5月から暑さの残る9月くらいまでは、サーバー機器の熱対策が非常に重要です。 特に、空調によって管理されたサーバールームでのご使用ではなく、タワー型のサーバーをオフィスの一角に設置してご使用されている場合などは温度や湿度の影響を受けやすくなります。 また、工業製品にとって過酷な環境である「高温多湿」になり易い梅雨から真夏に かけては特に注意が必要ですので、対策がお済みでない場合は必ず実施してください。 |
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空気の対流のある場所に設置しましょう
オフィスの一角にサーバーやストレージなどの機器を設置されている場合、デスクの下など入り組んだ場所に設置したり、複数台のサーバーを密接して設置したりしがちですが、このような設置方法は避けてください。
サーバー機器は内部のCPUやメモリ、ハードディスクなどが発する熱を冷却ファンで外部へ排気しますが、空気の対流が悪い場所では排気効率が低下して熱がこもり易くなり、正常な動作を妨げる可能性があります。また、空気の対流のある場所へ設置した場合でも、サーバー機器の周囲は少なくとも10センチ以上の空間を確保し、吸排気口付近に他の機器の排気がかかることのないようにしてください。
扇風機などを使用して空気を対流させるのも効果的です。
湿気を避けましょう
サーバー機器にとって高い温度と共に湿気も悪影響を及ぼします。エアコンの吹き出し口の下など結露した場合の水滴がかかる場所や、湿気のたまり易い場所への設置は避けてください。
サーバーおよびストレージ設置場所の空調推奨設定 |
推奨温度:19℃~30℃ 動作時湿度:20%~80% (1時間あたり最大10%の湿度変化で結露しないこと) |
清潔な場所に設置しましょう
ホコリのたまりやすいところへの設置は避けてください。サーバー機器は内部を冷却ファンで勢いよく排気するのと同時に、外部の新鮮な空気を吸気しています。この吸気に交じってホコリが入ると、冷却ファンや内部機器に付着し、熱がこもり易くなります。
また、清潔な場所であっても、常に吸排気を続けているため、ホコリが付着してしまう場合がありますので、定期的に清掃しホコリを取り除いてください。
電圧の安定した場所から電源を取りましょう
サーバー機器の近くに空調など電気消費量の多い機器があり、同じ電源元(コンセントや電源タップ等)を使用している場合、供給される電圧に変化が起こり、サーバーの電源が落ちたり再起動がかかったりする可能性があります。サーバー機器の電源はできるだけ他の機器の影響を受けず安定供給される場所からお取りください。
大切なデータを守るために
バックアップ用のテープメディアの取り扱いにご注意ください。テープはその性質上、温度や湿度の影響を受ける場合があります。使用しない時は必ずテープドライブから取り出して保管してください(オートローダの場合を除く)。
テープは専用のケースに入れ、立てた状態で温度や湿度の影響を受けにくい場所で保管してください。寝かせた状態で保管するとテープがたわんだ状態でクセが付き、正常にデータの読み込みや書き込みができなくなる可能性があります。
落雷にご注意ください
夏から秋にかけて、急な雷雨が発生しやすくなります。 落雷が発生すると一時的に過度な電流が流れ、サーバーが故障する可能性があります。落雷による被害を避けるために、落雷対策を取られていない場合ははやめに対策をお取りください。常時稼働の必要がないサーバーであれば、使用しない時に電源プラグやLANケーブルなどを抜いておきましょう。