VSMはDell EqualLogicとVMwareを連携するツール群です。
VSMを使用すると、EqualLogic PS Group環境とVMware環境間で連携をとった形でVolume管理やSmartCopyなどのタスクを実行することができます。
*VSM 4.0.xではvSphere Native Client上でPlug-inを提供していないため、ブラウザベースのWeb Clientを使用します。
なお、VSMは以前Host Integration Tool for VMwareと呼ばれていました。
主にはHost Integration Tools for VMwareで提供されていた機能と変更点はありません。
EqualLogicのVMware統合に関する機能の概要については以下をご参照ください。
ここではvSphere Web Clientを利用したVSMの新規インストール手順について説明します。
目次
VSM 4.0.xのシステム要件
プロダクト | バージョン |
---|---|
VMware vCenter Server | 5.1、5.5 |
VMware ESXi Server | 5.0、5.1、5.5 |
Dell EqualLogic PS Series firmware | 6.0 and higher |
Dell EqualLogic FS7500 Series with Dell EqualLogic | 6.0 and higher |
Dell EqualLogic Multipathing Extension Module | 1.1.2 and higher |
Adobe Flash® player | 11.2 and higher |
ここでは以下の環境を使用し手順を進めています。
インストールのポイントは以下の通りです。
VSMのOVAファイルをEqualLogicのサポートサイトからダウンロードします。
OVAのデプロイについては、従来のvSphere Native Clientにおいても可能ですが、ここではWeb Clientを使用した手順について説明します。
*お使いのvCenterのバージョンによっては特定のブラウザで正常に動作しない場合がありますので、その場合は別のブラウザを利用してください。
Internet Explorer 11を利用してvSphere Web Clientにログインするとクライアント統合プラグインが期待通りに動作しないことがある
ブラウザより以下のURLを入力してvSphere Web Clientを起動し、vCenter Serverのユーザー名・パスワードを入力してログインします。
https://Host名もしくはIPアドレス:9443/vsphere-client/
Web Clientのホーム画面が表示されたら、ホーム -> ホームタブ -> ホストおよびクラスタの順にクリックします。
vCenter Server名をクリックし、アクションメニューよりOVFテンプレートのデプロイを選択します。
"OVF機能を有効化するには…"のメッセージが表示された場合はクライアント統合プラグインのダウンロードをクリックします。
表示されない場合は手順7.に進みます。
実行をクリックしインストーラーを実行します。
*インストーラー起動時にブラウザが立ち上がっている場合は一度ブラウザを閉じます。
"インストールが完了しました"と表示されたら再度Web Clientを開きます。
*Web Client起動時にブラウザのセキュリティ設定で統合プラグインの実行が許可されていない場合はプラグインの実行を許可します。ここではFireFoxを例として紹介しています。
プラグインのOSへのアクセスを許可するかのメッセージが表示されたらAllowをクリックします。
*ここではWeb ClientによるVSMのインストールを元に進めていますが、ご使用のブラウザによっては統合プラグインのインストール後もWeb ClientのOVFテンプレートのデプロイ画面でクライアント統合プラグインのダウンロード要求が出続ける場合があります。その場合は従来のvSphere Native ClientからOVFの展開をお試しください。
ソースの選択画面が表示されたら、参照をクリックしてOVAファイルを選択し次へをクリックします。
詳細の確認画面が表示されたら追加の構成オプションの承諾にチェックを入れ、"EULAの承認"で内容を確認し承諾をクリックします。
名前およびフォルダの選択画面が表示されたらVSM Server名を入力し、所属するフォルダまたはデータセンター名を選択します。
デプロイするVSM Serverが実行されるvCenter上のリソース(クラスタ、ホスト、vApp、リソースプール)を選択します。
ここではESXiのホストを選択し進めています。
VSM Serverの仮想マシンを保存するDatastore領域を選択します。
VSM Serverが通信する仮想NICを、vCenter Serverと疎通可能なネットワークが設定されたものから選択します。
VSM Serverのホスト名、Timezone、NTPサーバーを入力します。
次を表示をクリックしネットワークプロパティを設定します。
*VSM ServerからvCenterへ通信するIPアドレスが"Management Network IP Address"となるため、正しい値を設定してください。
vCenter Extension Installation画面では次へをクリックします。
サマリが表示されたら内容を確認し、デプロイ後にパワーオンにチェックを入れて終了をクリックします。
デプロイが開始され、Web Clientの"最近のタスク"内に進捗状況が表示されます。
正常にデプロイが完了するとチェックマークが表示されます。
ホーム画面に戻り、ホームタブよりVSMのアイコンが追加されていることを確認します。
インストール後、vCenterのホームにVSMのアイコンが表示されない場合の対処方法について説明します。
VSMの稼働状況の確認
デプロイしたVSMの仮想マシンが正常に動作しているかを確認します。
ホームより"vCenter"メニューを開き仮想マシンを選択します。
VSM Serverの仮想マシンが正常に起動している場合は"正常"と表示されます。
電源が入っていない場合は電源を入れてください。
VSM Serverネットワーク設定の確認
VSMがvCenterと通信できているか確認するためにVSMの仮想マシンのコンソールに入ります。
仮想マシンの稼働状況確認の画面からオブジェクトタブ内の仮想マシン(Dell Virtual Storage Manager for VMware)をクリックし、"アクション"よりコンソールを開くをクリックします。
VSMのCLIコンソールへのログインプロンプトが表示されたらlogin:root、Password:eqlでログインします。
メインメニューより1キー -> Enterキーの順に押してConfigurationメニューを開き、続けて1キー -> Enterキーの順に押しConfiguration summaryを選択します。
現在VSM上で動作している設定(Management network configuration)の値が正しいことを確認します。
確認が終わりConfigurationメニューに戻ったら、7キーを押してメインメニューに戻ります。
Network設定に誤りがあった場合は仮想マシン設定で値を修正できます。
なお、修正するためには仮想マシンをシャットダウンする必要があります。
仮想マシンの詳細画面より"アクション"メニューからゲストOSのシャットダウンを選択します。
"サマリ"タブでパワーオフが確認できたら、"アクション"メニューより設定の編集を選択します。
設定の編集画面が表示されたらvAppオプションをクリックしてNetworkingプロパティを展開し、設定項目の値を編集してOKをクリックします。
再度VSM Serverの仮想マシンをパワーオンし、VSMコンソールよりvCenter ServerへPing疎通できることを確認します。
vCenterへのPing疎通確認
ネットワークの設定に問題がなければ、vCenter ServerへのPingの疎通を確認します。
メインメニューより3キー -> Enterキーの順に押してDiagnosticsメニューを開き、続けて3キー -> Enterキーの順に押しExecute Pingを選択します。
Pingの宛先にvCenter ServerのIPを入力し、Ping疎通が取れていることを確認します。
確認後6キーを押してメインメニューへ戻り、5キーを押してコンソールを閉じます。
vCenter ServerまでPing疎通てきている場合
vCenterと疎通が取れている場合は、以下の項目をお試しください。