MDSM: PowerVault MD Storageにおける"優先パスにない仮想ディスク"(Virtual Disk not on Preferred Path)発生時の対処方法

すべての仮想ディスク(Virtual Disk)は、2つのRAID Controller Module(以下RCM)のうちいずれか1つがオーナーとしてアサインされます。
オーナーRCMと仮想ディスク(Virtual Disk)の通信経路を"優先パス"、非オーナーRCMとの通信経路を"代替パス"と呼びます。

ホストサーバーとオーナーRCM間の通信経路に問題が発生すると、代替パスを利用して仮想ディスク(Virtual Disk)との通信を継続します。
この状態が発生すると、システムには「優先パスにない仮想ディスク(Virtual Disk not on Preferred Path)」が報告されます。

優先パスにない仮想ディスクの発生原因は様々な要因により発生します。

• ホストサーバーとMD間の接続ケーブル障害
• ホストバスアダプターの物理障害
• RCMの物理障害
• RCMを手動でオフラインに変更する

一般的なトラブルシューティング
Modular Disk Storage Manager(以下MDSM)の"サマリ"タブよりストレージアレイに注意が必要ですを選択します。

1. 優先パスにない仮想ディスクが表示
   RCMとホストサーバー間の通信経路の一時的な通信喪失が原因です。
   マニュアルでオーナーを変更し、正常に戻るか確認します。(後述の"パスの変更方法"参照)
   変更後すぐに同じ状態に戻る場合や、エラーが発生して変更できない場合はテクニカルサポートに連絡してください。
2. 優先パスにない仮想ディスクを含む複数のメッセージが表示されている
   様々な問題によりオーナーRCMとの通信が喪失しています。
   手順に従い復旧を試みます。
   障害が回復しない場合はテクニカルサポートに連絡してください。

パスの変更方法
パスの変更を実施すると最大で3分間仮想ディスク(Virtual Disk)との通信が途絶えます。IOを止めた状態で実施してください。

PowerVault MD3000/3000iの場合

1. サポートタブを開きRAIDコントローラモジュールの管理を選択します。
   

2. 仮想ディスクの再配置をクリックします。
   

3. 表示されている内容を確認し、問題がなければはいをクリックします。
   

4. 完了メッセージ確認後OKをクリックします。
   

5. 完了メッセージ確認後OKをクリックします。
   

PowerVault MD32xx/MD32xxi/32xxf/36xx/36xxi/36xxfの場合

ファームウェアバージョン07.80.xx.xx以前(Gen2)

1. 詳細設定 -> リカバリ -> 仮想ディスクの再配置の順にクリックします。
   

2. 注意事項を確認し、問題がなければはいをクリックします。
   

3. 完了メッセージ確認後OKをクリックします。
   

ファームウェアバージョン07.84.xx.xx以降(Gen3)

1. ストレージ -> 仮想ディスク -> 詳細設定 -> 仮想ディスクを再配置しますの順にクリックします。
   

2. 注意事項を確認し、問題がなければはいをクリックします。
   

3. 完了メッセージ確認後OKをクリックします。