この記事は、Dell Networking Xシリーズスイッチでリンクアグリゲーション(LAG)を作成し、管理する方法を説明します。
目的
- 概要
- LAGメンバーシップ
- VLAN LAG設定
概要
リンクアグリゲーションは、ポートグループをリンクして、単一のリンクアグリゲーショングループ(LAG)を形成することで、ポートの使用率を最適化します。ポートのアグリゲーションは2つのデバイス間の帯域幅を向上し、ポートの柔軟性を改善し、リンクの冗長性を提供します。
LAGに追加されたポートは、個別のポート構成がなくなります。ポートがLAGから削除されると、元のポート構成がポートに適用されます。
デバイスはハッシュ関数を使用して、パケットをLAGメンバーに割り当てます。ハッシュ関数はアリゲーテッドリンクメンバーの統計的なロードバランスを行います。デバイスはLAGを単一の論理ポートと見なします。
アグリゲーションポートは、リンクアグリゲーションポートグループにリンクできます。各グループは、同じ速度のポートから構成され、フルデュプレックス動作に対して設定されます。
デバイスは、以下のタイプのLAGをサポートします。
- スタティックLAG - 手動で構成されるLAG。
- LACP(Link Aggregation Control Protocol)LAG - LACP LAGは、ポートリンクが別のデバイスに配置されている他のLACPポートとアグリゲートするのをネゴシエートします。 他のデバイスのポートもLACPポートの場合、デバイスはそれらのデバイス間でLAGを確立します。
LAGメンバーシップ
各デバイスは、システムごとに最大12のLAG、LAGごとに最大8のポートをサポートします。
LAGにポートを追加すると、ポートにはLAGのプロパティが設定されます。ポートでLAGのプロパティを設定できない場合、LAGには追加されず、エラーメッセージが生成されます。
LAGに最初に追加されるポートがLAG設定で構成できない場合、ポートのデフォルト設定を使用してポートがLAGに追加され、エラーメッセージが生成されます。これはLAGの唯一のポートであるため、LAG全体が
LAGの定義の設定ではなくポートの設定で動作します。
LAGを構成するポートを手動で選択するには:
- 「Network Administration(ネットワーク管理)」、「Spanning Tree and LAG(スパニングツリーとLAG)」、「Link Aggregation(LAG)(リンクアグリゲーション(LAG))」の順にクリックします。
- 「LAG Membership(LAGメンバーシップ)」の右側にある「Edit(編集)」をクリックします。
- LAGの横にあるドロップ・ダウン・メニューで、「LAG (LAG1-12)(LAG(LAG1-12))」を選択します。
- スタンダード(ユーザが定義するLAG)またはLACPが定義するLAGのいずれかを選択します。 LACPが正しく設定されると、ポートが黄色になります。
- LAGを構成するポートをクリックします。
- [OK]をクリックします。
VLAN LAG設定
VLANは、個別のポートあるいはLAGにより構成することができます。デバイスが受信するタグ付けされていないパケットはPVIDが指定するLAG IDでタグ付けされます。
LAGをVLANに割り当てるには:
1 「Network Administration(ネットワーク管理)」、「Spanning Tree and LAG(スパニングツリーとLAG)」、「Link Aggregation(LAG)(リンクアグリゲーション(LAG))」、「VLAN LAG Settings(VLAN LAG設定)」の順にクリックします。
すべてのLAGとその設定が表示されます。
2 「Edit(編集)」をクリックし、LAGを選択してから、「Edit(編集)」アイコンをクリックし、フィールドに入力します。
- 「LAG」 - 修正するLAGを表示します。
- 「Switchport Mode(スイッチポートモード)」 - LAGシステムモードになります。選択できるオプションは次の通りです。
• 「Layer 2(レイヤ2)」 - LAGをレイヤ2のモードに設定します。
• 「Layer 3(レイヤ3)」 - LAGをレイヤ3のモードに設定します。スタティックルーティングがサポートされます。
- 「Port VLAN Mode(ポートVLANモード)」 - ポートVLANモードになります。選択できるオプションは次の通りです。
• 「General(一般)」 - ポートはVLANに属し、各VLANのユーザ定義がタグ付けされたものあるいはタグ付けされていないものとして行われます(フル802.1Qモード)。
• 「Access(アクセス)」 - ポートが単一のタグ付けされていないVLANに属します。ポートが「Access(アクセス)」モードの場合、ポートで承認されたフレームタイプは指定できません。イングレスフィルタリングをアクセスポートで有効化/無効化することはできません。
• 「Trunk(トランク)」 - ポートは、すべてのポートがタグ付けされているVLANに属します(タグ付けされないことが可能な1つのポートを除きます)。
•「Customer(カスタマー)」 - ポートが「Customer(カスタマー)」モードの場合、追加されるタグは各カスタマーにVLAN IDを提供し、そのカスタマーにプライベートで分離されたネットワークトラフィックを保証します。
• 「Private VLAN Promiscuous(プライベートVLANプロミスキャス)」 - ポートがプロミスキャスなポートです。
• 「Private VLAN Host(プライベートVLANホスト)」 - ポートが隔離ポートです。
- 「Current Reserved VLAN(現在の予約済みのVLAN)」 - 現在指定されているVLANを予約済みのVLANとして表示します。
- 「Reserve VLAN for Internal Use(1-4094)(VLANを内部利用のために予約(1-4094))」 - IPアドレスをポートに割り当てるときに使用するVLANを入力するか、「None(なし)」を選択します。
- 「PVID」 - VLAN IDをタグ付けされていないパケットに割り当てます。設定できるVLAN IDは、1~4095です。VLAN 4095は、スタンダードと業界の慣例に従って破棄のVLANとして定義されます。このVLANに分類されるパケットはドロップされます。
- 「VLAN List(VLANリスト)」 - このLAGが属するVLANを入力します。「Add/Remove(追加/削除)」をクリックし、LAGをタイプとともにVLANリストに移動します。
- 「Membership(メンバーシップ)」 - VLANにおけるパケットのタグ付け。選択できるオプションは次の通りです。
• 「Tagged(タグ付けされている)」 - LAGがVLANのメンバーです。LAGに転送されるすべてのパケットは
タグ付けされています。パケットはVLANの
情報を含みます。
• 「Untagged(タグ付けされていない)」 - LAGがVLANのメンバーです。LAGに転送されるパケットは
タグ付けされていません。
• 「Forbidden(禁止)」 - LAGがVLANに対して拒否されているメンバーシップです。
- 「Frame Type(フレームタイプ)」 - パケットタイプがLAGにより承認されています。選択できるオプションは次の通りです。
• 「Admit All(すべてを認める)」 - タグ付けされているパケットとタグ付けされていないパケットの両方がLAGにより承認されています。
• 「Admit Tagged Only(タグ付けされているものだけを認める)」 - タグ付けされているパケットのみがLAGに承認されます。
• 「Admit Untagged Only(タグ付けされていないもののみを認める)」 - タグ付けされていないパケットのみがLAGで承認されます。
- 「Ingress Filtering(イングレスフィルタリング)」 - LAGによりイングレスフィルタリングの有効化/無効化を行います。イングレスフィルタリングは、特定のLAGがメンバーではないVLANに関連づけられているパケットを破棄します。
- 「Native VLAN ID(ネイティブVLAN ID)」 - トランクポートに対するタグ付けされていないトラフィックに使用されるVLANを入力するか、「None(なし)」を選択します。
- 「Multicast VLAN ID(マルチキャストVLAN ID)」 - アクセスポートのマルチキャストTV VLANトラフィックに使用されるVLANを入力するか、「None(なし)」を選択します。
- 「Customer VLAN ID(カスタマーVLAN ID)」 - カスタマーのポートに使用されるVLANを入力するか、「None(なし)」を選択します。