• お客様の事例

    清水建設株式会社:ポータブルモニター・Type-Cモニター事例

    • 持ち運びやすい軽量・コンパクトなポータブルモニターを導入 長期出張時でも業務効率を下げないリモートワーク環境を実現

    • ビジネス課題

      社員が働きやすい環境を整備するため、以前からデバイスのモバイル化とともにオフィスのフリーアドレス化を進めていた清水建設株式会社(以下、清水建設)。コロナ禍を経て国内外の出張が増える中、持ち運びやすい軽量なポータブルモニターへのニーズが高まっていた。また、同社BIM推進部では複数のソフトウェアを同時に用いるケースも多いため、使いやすい外付けモニターの導入を検討していた。

    • 導入効果

      • 軽量なポータブルモニターの採用により、出張先での業務効率化が促進
      • フリーアドレス化に合わせて外部モニターを拡充し、仕事の生産性が向上
      • 1つのディスプレイに複数のウインドウを映しても視認性を損ねない4Kモニターの活用でマルチタスクが便利に
      • ACアダプタがなくてもUSB Type-C経由でモニターからPCに給電できる利便性の高い環境を実現
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        「外出先でWeb会議に参加する場合、ポータブルモニターで別資料を参照したりメモできたりするので非常に役立っています。出張の際、デバイスの重量やサイズ感は気になるものですが、14インチポータブルモニターのDell C1422Hは590gと軽量でコンパクトなため持ち運びがしやすいです」

        清水建設株式会社
        生産技術本部 BIM推進部
        開発グループ グループ長
        大越 潤氏

      • 清水建設株式会社
        生産技術本部 BIM推進部
        開発グループ グループ長
        大越 潤氏

    • 地球環境や社会のあり方に大きな影響を与える建設業を目指して

      1804年、越中富山の大工であった初代清水喜助が江戸・神田鍛冶町で開業したことに始まる清水建設。210年を超える長い歴史を持ち、日本を代表する大手総合建設会社の1社である同社は、常に時代のニーズに応えながらさまざまな建造物を世の中に生み出してきた。堤高116メートル、総貯水容量約1億立方メートル、計画から完成まで実に68年もの年月を要した「八ッ場ダム」の施工、世界遺産である「原爆ドーム」の保存工事、多種多様なビルが立ち並ぶ新宿において一際目立つ「モード学園コクーンタワー」の施工なども同社が誇る実績の一部だ。

      また、コーポレートスローガン「子どもたちに誇れる仕事を。」のもと、そうした建築事業・土木事業を柱としながら、非建設事業である「不動産開発」「エンジニアリング」「LCV(ライフサイクル・バリュエーション)」「フロンティア」の4分野でも事業を展開している。同社が進める事業すべてに共通するのが、地球環境や社会のあり方に大きな影響を与える「建設業」を行うものとして、次の世代の人々に責任ある事業を推進していくという使命感なのだ。

    • 柔軟なワークスタイルに向けて利便性の高いPC環境を整備

      建築事業・土木事業を中心に幅広い事業を通して社会を支えている同社は、「ものづくり(匠)の心を持ったデジタルゼネコン」と掲げた中期デジタル戦略2020「Shimzデジタルゼネコン」を推進している。その中で重要なテーマとなっているのが、いつでもどこでも安全に業務が行えるように、さまざまなデータを蓄積して活用するデータマネジメント基盤の構築、さらには日常業務に活用する業務システム基盤を用いる「ものづくりを支えるデジタル環境」の構築だ。

      「建設業は紙の文化が残っている面が強くありますので、どのように業務をデジタルに置き換えていくかは当社でも重要な課題です。デジタル技術の活用によりビジネスを発展させていく取り組みを会社全体で進めています」と、清水建設生産技術本部BIM推進部開発グループ グループ長の大越潤氏は話す。

      早期からデジタル化を積極的に推進する同社では、以前からデバイスのモバイル化やオフィスのフリーアドレス化を進めていた。そうした取り組みに加えて、コロナ禍を経てリモートワークなどを含む働き方改革が一気に加速した。

      「以前は100%出社という形でしたが、新型コロナウイルスの影響を受けて在宅でも働ける環境を整えていきました。オンラインで問題ない仕事はオンラインで、集まって議論しながら進めるべき仕事はリアルで、とケースバイケースでさまざまな働き方ができるようになったのは大きな変化だと感じています」(大越氏)

      コロナ禍において清水建設では、これまで行っていた出張の回数は大幅に減少した。しかし、2022年頃から海外出張が解禁されたことを契機に少しずつ出張が増える中で、出張先でPCを使う際、あるニーズが顕在化してきたという。

      「1日で完結することが多い国内出張に比べて、長いときでは2週間にわたる海外出張では、出張先のホテルなどで込み入った作業をしたりWeb会議をしたりする機会が多くなります。Web会議をしながらメモを取ったり別の資料を参照したりすることも多いので、デュアルディスプレイの作業環境のニーズが高まっていました」(大越氏)

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        「価格面と性能面のバランスの良さから、デルのポータブルモニターを選定しました。グローバルマーケットにおいて、モニター全体の出荷数がNo.1という実績も信頼感につながりました」

        清水建設株式会社
        生産技術本部 BIM推進部
        開発グループ グループ長
        大越 潤氏

    • 出張増加の中で業務効率化に貢献した手軽なダブルディスプレイ環境

      こうした経緯もあり、現在同社の中で利用が広がり始めているのが、デル・テクノロジーズ(以下、デル)の14インチポータブルモニター「Dell C1422H」である。

      「資産性のある高価なものだと購買の申請・承認にハードルがありますが、こうしたモニターであれば価格的にも導入しやすいです。本当に効果が得られるかスモールスタートで検証するのにも最適でした」と大越氏は説明する。

      出張の際、モバイルPCとともに外付けのモニターを持っていく場合、気になるのが重量とサイズだろう。今回、採用されたDell C1422Hは590gという軽さとコンパクトなサイズ感が特長だ。

      「以前から社内に他社のポータブルモニターはありましたが大きくて重く、しかもHDMI接続、ACアダプタが必要というものでした。出張用に持ち運びやすいポータブルモニターを探す中で、Dell C1422Hの軽量さに魅力を感じました。USB Type-C接続でPC側から給電できるため、持ち運ぶケーブルを少なくできる点も出張向きだと感じて導入を決定しました」と、大越氏は採用の理由を話す。

      なお出張時以外にも、Dell C1422Hは、自宅に外付けモニターがない社員が持ち帰ってリモートワークをする際などにも活用されている。

      「特にリモート会議をする場合は、ポータブルモニターで資料を開きながら会議を行えるのは利便性が高いと感じています。14インチというサイズ感もモバイルPCの画面サイズと近いため使いやすいですね」(大越氏)

    • 働き方の自由度が各段に上がる「USB Type-C給電」の効果

      清水建設はポータブルモニターを用いたリモートワークでの作業環境だけでなく、オフィス内の環境整備も進めてきた。オフィスのフリーアドレス化と合わせて導入され、23.8インチモニター「Dell P2422HE」と27インチモニターの「Dell P2720DC」などだ。いずれもUSB Type-Cにて接続でき、なおかつPCへの給電が可能なモデルだ。

      「当時の導入担当者に選定理由を聞くと、“価格面と性能面のバランスの良さが決め手になった”と話していました。グローバルマーケットにおいて、デルのモニター出荷数が一番多いという実績も信頼感につながったそうです。私自身も仕事で活用していますが、色の再現性が高いため問題なく活用できています」と大越氏は語る。

      フリーアドレスの場合、座席にPCを置いておけないため、セットアップに時間がかかるというイメージを持たれがちである。その点、清水建設に導入されている多種多様なモニターのうち多くはUSB Type-Cで接続でき、同時に給電することができるため社員からは好評だという。

      「自分の好きな席を選んで、ノートPCを接続すればすぐに作業ができる環境は非常に便利だと感じています。以前の固定席にあるデスクトップPCを立ち上げるワークスタイルと比べると、働き方の自由度が各段に上がっていますね」(大越氏)

      特にDell P2422HEのように、モニター側に多くのポートを備えていることも利便性向上に役立っている。PCからUSB Type-Cポートへと1本接続するだけでモニター側から接続した外付けキーボードやマウスを使うことができる。何もよりもモニター側からの給電でACアダプタを都度持ち歩かなくてもよい点は、フリーアドレスに向いているソリューションと言えるだろう。

      「ACアダプタを持ち歩く必要がなくなったのは非常にありがたいですね。USB Type-C接続のモニターを活用するようになってから以前よりも持ち歩くケーブル類が減りました。荷物が減るという面ではストレスも減りますので、仕事のしやすさにもつながっています」(大越氏)

    • 14インチのポータブルモニターがあれば、出張時のスキマ時間でも効率的に業務をこなせる

    • 4Kモニターの活用でマルチタスクが可能に

      建設業ならではの観点から、清水建設の業務に役立っているのが4K対応のモニターである。昨今では建築業界でBIM(Building Information Modeling)の導入が広がっていく中で、清水建設でも、建築の設計・施工・製作・運用をBIMでつなぐプラットフォーム「Shimz One BIM」の取り組みが進んでいる。

      「BIM推進部では、BIMソフトウェアであるRevitをコアとして、さまざまなソフトウェアを連携しながら、設計・施工・製作・運用を管理しています。同時に複数のソフトウェアを用いるケースも多いため、複数のモニターで作業をする人も多いです。私の場合、主に1画面を4つに分割しても快適に作業ができる4Kモニターを使っています。使用した感触から今後は4Kモニターの導入がさらに進んでいくと予想しています」(大越氏)

      もちろんBIMを用いない部署でも、1画面でPDFを開きながら別画面でWordやExcelで資料をまとめる際や、予定表を見ながらメールやチャットをする際など、複数のモニターがあることは仕事の生産性向上につながっている。

      「建築業界における設計や施工管理の仕事では、1画面だけで完結できるような作業は限られてくるものです。仕事の効率性を考えますと、複数のモニターや4Kモニターの利用は欠かせないと感じています」(大越氏)

    • オフィス内の業務では高精細な27インチ4Kモニターを使用することが多いという大越氏

    • 今後も生産性向上につながる環境整備を進めていきたい

      USB Type-C接続が可能なモニターの活用でオフィスでの働き方を効率化するとともに、軽量なポータブルモニターを活用することで出張時の生産性向上に手応えを感じた清水建設。「今までは外付けのモニターを持ち歩くことはなかったのですが、軽量なポータブルモニターを導入したことで、リモートワークでできることが広がったと感じています」と、大越氏は導入の成果を語る。

      試験的に導入したポータブルモニターは社員から好評を博しているが、その影響で現在では台数が足りない状況だという。今後もさらなる拡充を図っていく構えだ。最後に大越氏は、デルへの期待と要望をこう語る。

      「ポータブルモニターのサイズ感は問題ありませんので、もっと解像度が高いモデルが発売されれば、より仕事の幅が広がると思います。デバイスは、日々進化していくものですので、デルの担当者と相談しながら、引き続き生産性向上につながる環境整備を進めていきたいです」

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    • お客様名 : 清水建設株式会社

      業種 : 建設業

      場所 : 日本/東京