有線LANポートを含む豊富なインターフェースを重視
設計部門において、従来のデスクトップPCからモバイルワークステーションであるDell Precision 5000シリーズへのリプレースが進み、一定の成果が出る中、設計部門のほかにも、BIMソフトを含む高負荷なアプリケーションを利用する他部門への導入も検討されることとなった。
「Dell Precision 5000シリーズの活用を進める中で出てきた要望を受けて、他部門のデスクトップPCからのリプレースに関しては、再度デルを含む他メーカーからの提案を受けて検討することとしました」(眞鍋氏)
リプレース検討の際に主な条件となったのが、Dell Precision 5000シリーズと同等の動作環境を確保できること、有線LANポートを含む豊富な外部接続インターフェースを搭載していることであった。
「社内では無線LAN環境が徐々に普及していますが、安定的な通信環境を確保するために自席では有線LANをPCにつないで作業をしているため、有線LANポートがあることを条件としました。既存のDell Precision 5000シリーズは性能面では好評でしたが、当社のこのようなニーズに合わせて、インターフェースが充実している機種を優先したいと考えました」(眞鍋氏)
こうして最終的に選択したのがモバイルワークステーションの「Dell Precision 3571」である。有線LANポートとともに、USB Type-C、USB Type-A、HDMIを含め、十分なインターフェースを備えた機種だ。もちろん、Dell Precision 5000シリーズと同様にCPUやGPU、メモリなど構成面での柔軟性も同社のニーズを満たすものであった。
さらに今回のリプレースに際して、新たに導入する全端末にSIMカードを搭載することで、モバイルワークしやすい環境を整備したことも働きやすさにつながっている。
「一般的な業務を行う社員向けにはOA用モバイルPCを導入しており、それらと合わせてSIMカードを契約しました。テレワークや出張なども含めて誰が社外で仕事をするか、SIMカードの要否を考えながら導入するのは手間になりますし、また、ボリュームディスカウントもあって一括で導入したほうがメリットを得られると判断したので、モバイルPC/モバイルワークステーション利用者には一律でSIMカードを導入しています。自然災害や感染症など出社できなくなった際のBCP対策としても社内では評価されています」(眞鍋氏)
既存のOA用PCからのリプレースに際して、同社は新たなOA用モバイルPCとワークステーションから選択できる形としつつDell Precision 3571モバイルワークステーションを300台準備していたが、後者に対して想定以上のニーズがあり、同機種をさらに263台分を追加発注することとなった。急な発注に対しても、グローバルなネットワークを駆使して可能な限り対応できるのがデルの強みでもある。