WISE Career Development Sessionレポート
デルは社員の個性を尊重し、様々なバックグラウンドを持つ人材が最善の結果を生み出せる職場環境を作ることを重要視しています。また、その環境を維持していくことが会社の成長につながると考えます。この企業文化はダイバーシティ (多様性)とインクルージョン(包括性)という言葉に集約されますが、特に女性のキャリアを支援し、女性の採用・育成・定着を促進することは組織において非常に重要な課題です。社内の女性社員のサポートを目的に創設された従業員グループ「Women In Search of Excellence」(通称 「WISE」)は、世界各国におけるデルで、積極的に活動をしています。デル日本法人のWISEは2011年11月に設立され、社内の女性社員のキャリア開発のトレーニングの提供やネットワーキングなどの活動をおこなっています。グローバル共通のトレーニングには、これまで多くの女性社員が参加してきました。
12月6日、デル日本WISEは、米国デルでWISEリーダーを務めるコマーシャル・セールス・オペレーションのバイス・プレジデントのBobbi Dangerfieldと中国WISEの中心メンバーの一人、Zheng Huiを招いて、川崎本社内で「WISE Career Development Session」 を開催しました。このセッションは日本法人のWISEリーダーである法務部 リーガルカウンセルの宮崎 裕子が企画し、テレビ電話で宮崎カスタマーセンターにも中継をつなげ、デル女性社員約40名が参加しました。
(写真左)
今回来日したWISEリーダー:左からZheng Huiと
メインスピーカーのBobbi Dangerfield
(写真右)
宮崎カスタマーセンターの女性社員もテレビ電話でセッションに参加。
今回来日したBobbiは、ダイバーシティおよび女性と仕事をテーマに、自身が経験したエルサルバドルでの仕事についてユーモアを交えながら語りました。
デルに入社後、エルサルバドルやマレーシアに駐在した経験を持つBobbi。家庭では大学生の男女の双子の母親でもあります。
「私は1999年にデルに入社し、ラテンアメリカやマレーシア駐在を経て現在に至りますが今までのキャリアで、とても印象的だったのは言語も文化も違うエルサルバドルでカスタマービジネスのジェネラル・マネージャーとして仕事をした時の経験です。
エルサルバドルは国自体も女性の登用が進んでいて、内閣構成員の半分は女性が占めています。このような国柄なので女性のキャリアについては最重要課題でした。家庭を持つ女性は仕事の他にも子育てや家族のこと等、数々の責任があり、負担も大きくなります。赴任先でラテンアメリカ初のWISEを創設しましたが、現地のデルで働く女性たちもワークライフバランスやキャリアプランは共通する課題なので、メンターに相談しやすい環境を形成することを目指しました。
また、ラテンアメリカには人とのつながりを大事にするカルチャーがあります。現地の職場では、毎朝、顔を合わせると挨拶と一緒に必ずキスをするほどです(笑)。駐在中はスペイン語を猛特訓し、仕事のスタイルやペースも現地の方に合わせて、コミュニケーションを大切にしました。新しい環境に身を置くことで、自分自身が変化し、成長できたので大きな収穫だと思っています」
Bobbiのトークセッションの後、BobbiとHuiは社員からの質問に自らの経験を踏まえ回答しました。
「海外のカウンターパートとやり取りをする際、円滑なコミュニケーションをはかるコツは?」という質問に、Huiは「直接、仕事の話に入るのではなく、家族や趣味についてなど、共通の話題をきっかけに緊張をほぐすこと、いわゆる『アイスブレーク』が必要です。私もアメリカ人の女性からメンタリングという社内の指導を受けていますが、色々な国の人たちとコミュニケーションをとることでグローバルな視点が養えます。また、アジアの文化では曖昧な表現をしがちですが、時にはダイレクトな表現も理解を得るには有効です」と答えました。
彼女たちのように社内でリーダーとして活躍する女性は学生時代から、明確な将来像を持っていたのか。また、キャリアにおいてチャレンジングだったことは何なのか。多くの女性社員が関心を持っていた質問にBobbiは次のように答えました。「実は特に明確なプランはなかったんです(笑)。IT企業のエンジニアの父と同じ道に進もうと理系に進学し、ソフトウェアサポートを担当する職に就きました。その業務をしていた時に、自分はお客様と接する仕事が好きなのだとわかりました。その後、転職をして、鉄道会社でIT管理部門を統括し、MBAを取得した後、デルに入社してカスタマーケアに携わることになりました。最初から確固たるビジョンがあったわけでなく、紆余曲折を経て、ようやく自分が得意なこと、望むあり方がわるようになったのです。今までのキャリアで上司との折り合いや、仕事の取り組み方について困難な経験もありましたが、悩みは一人で抱え込まないことが大切です。仕事やプライベートの悩みがあるなら身近な先輩の女性社員に相談してみてはいかがでしょうか。女性同士であればきっと共感が得られて、解決につながると思います」
時には笑いが起き、女性社員が大いに共感した60分のセッションは、デルのグローバルにおいて最前線で活躍する女性たちの声が反映されていました。
このように、WISEはデルの女性社員同士のネットワーキングを促進し、社会貢献の基盤となる活動を積極的に進めています。WISEの他にも、デルは女性の社会進出を支援する取り組みに力を入れています。世界各国で活躍する女性創業者、CEO、リーダー同士の交流とネットワーク拡大を目的としたプログラム「デル女性起業家ネットワーク(DWEN)」は来年第四回目となり、トルコのイスタンブールで開催します。また、教育プロジェクトとして、女子学生が敬遠しがちな理系理進学をプロモーションする「STEM(Science, Technology, Engineering and Math)、さらに日本でも来年導入予定の「IT is not for geeks (ITはオタクのためだけではない)」という学生対象の職業教育プログラムも各国で展開しています。
デル社員と記念撮影
デル日本法人、WISEとも、今後も社内外で様々な取り組みを行い、女性が元気に活躍する活気のあるデルを目指します。
デル日本法人WISEメンバーと共に:左より宮崎、Bobbi、日本WISE コアメンバー小野 直子、Zheng