Unity480 Pool拡張時のLUN新規作成と拡張について

DAE増設後のプール拡張時、拡張後の容量が認識されるまでどれくらいの時間がを見込み必要でしょうか？
（数十分程度でリバランスはバックグラウンドで実行されることになりますでしょうか）

Unityへのディスク追加時の平準化処理についてというスレッドで実績値を書いてくださった方がいるのでこの情報が参考になるでしょう。

上記スレッドを見ると、SSDドライブ（おそらく1.6 TB）を4本追加で3時間～4時間かかっています。データコピーだけの時間であればここまでかかるとは考えられないので、リバランスの計算に多くの時間がかかっていると考えられます。
そのためにドライブの速度（SSDかHDDか）による差異はほぼないと考えてよさそうです。

という情報を元に考えますが、①の場合だけ場合分けが必要になります。もしも既存PoolのRAIDストライプがRAID5の4+1の場合のみ、リバランスは走らないのですぐに拡張後の容量が認識されるでしょう（※）。
上記に当てはまらない場合には、（フロントエンドからのIO処理や既存データの量などにも依存しますが）今回は7.6 TBなので7.6/1.6倍して、かつ6本なので6/4倍もして、4.75×1.5×（3～4時間）ということで21時間強～29時間弱くらいかかりそうです。

②の場合は1.5 TB×3本の追加という場合には、1.6TB×4本の例と似ているので、3時間程度で終わると想定してもよさそうです。

実際に実施した際には上記スレッドにある/stor/config/pool show -detailコマンドによって進捗が確認できるので、リバランスの完了時間はもう少し正確に分かるでしょう。

なお、今後同様の疑問を持つ方のためにも、実績値が取れたら本コミュニティにて情報を共有して頂けると非常に助かります！

（※）Dell Unity: Dynamic Pools P.16に以下記載があります
When the number of drives added to the pool for a particular tier matches the stripe width plus one drive and the spare space amount does not increase, space can quickly be made available to the pool. In this situation, drive extents, RAID extents, and the private RAID group and LUN can quickly be created on the new drives, and no upfront relocations need to occur.

プール拡張オペレーション実行後、バックグラウンドでリバランスが実行中に、①の構成の場合は新規LUN作成、②の構成の場合はLUN拡張は可能でしょうか？

Pool拡張時に運用に関する制限はないので、十分な容量が既存Poolに残っているという前提で可能です。

LUN作成やLUN拡張が行える、バックグラウンドでリバランスが実行されるということになりますでしょうか？

はい。

完全に数時間以上のPool拡張が完了しないとLUN作成・LUN拡張はできないのでしょうか？

いいえ。

既存のPool容量分の範囲では可能？になりますでしょうか？

はい。

可能である場合は既存のPool内で作成可能な余剰分のみLUN切り出しが可能という理解で正しいでしょうか？

はい。正しいです。

一つ解決したいことがありまして、既存Pool内に余剰スペースが存在しない場合は、
Pool拡張後のリバランス完了まで待機をしないとLUN作成や拡張はできない（オーバーコミットによる操作不可）
ということになりますでしょうか？　ご回答に大変感謝申し上げます。

既存Pool内に余剰スペースが存在しない場合は、
Pool拡張後のリバランス完了まで待機をしないとLUN作成や拡張はできない（オーバーコミットによる操作不可）
ということになりますでしょうか？

そうですね。。

前述のDell Unity: Dynamic PoolsのP.15でリロケーション処理の説明があるのですが、その一番最後に「Once this process completes, the usable capacity of the pool will be increased for use.」（処理が終わってはじめて利用可能な容量が増える）という記載がありますし、前回の回答で引用した部分を逆読みすると、RAIDストライプ数がある特定の場合で「ない」場合には「quickly be made available to the pool」には「ならない」というようにも読めるので、既存Poolに余剰スペースがない場合には待機が必要ということになるでしょう。

Uehara Y.様大変ご回答いただきありがとうございます。
非常に参考になります。

諸所申し訳ございませんが下記ご教授お願いできますと幸甚です。

UnityのヴォリュームにはThin Provisioning /Thick の2種類が設定できることを
ドキュメントで調べていると記載がありましたが、

Thin/Thickに限らず、既存Poolを構成しているDisk数より少数のDisk追加後
拡張する場合は、前にご教授頂いた通り、Pool拡張後数十時間後の待機をしないと
LUN作成・拡張は一切行えないことになりますでしょうか。
可の場合でも、Thickの場合は待機必須、Thinでも既存に作成・拡張したいLUNサイズ分の
空きがない場合は、待機必須の理解で正しいでしょうか。

Dell TRiiAGEでThin/Thickの設定を確認する方法がございましたら合わせてご教授頂けますと助かります。

当初のご相談のDiskサイズが異なっておりました。
前回にご回答いただき下記を計算しました。

パターン１
 ID Name                 Capacity       Used %Used Limit State        Status
--- ------------------   --------   --------   ---   --- ---------- --------
0 DellEMC480   　　　102 TB     100 TB    97    70 Ready             0 

Drive
既存DPE 0-20,  7TB X23
新規DAE 0-7, 7.6TB X7  NEW
予想リバランス時間: 16.8～22.5H 
 7.7TB/1.6=4.81 X 7/6 X 3-4H=16.8-22.5H

パターン２

Name             Tier Type        RaidType Disks Capacity     Used     Free PctUsed
---------------- ---------------- -------- ----- -------- -------- -------- -------
XPool               Extreme          RAID5       27   334 TB   310 TB  24.3 TB   92.73

Drive
既存DPE 0-10,  7TB X4, 15TB X2
既存DAE 0-24,  15TB X25
新規DAE 0-2,   15TB X3 NEW

予想リバランス時間:14-19H
 15TB/1.6 X 3/6 X 3-4H=14-19H

よろしくお願いいたします。

Thin/Thickに限らず、既存Poolを構成しているDisk数より少数のDisk追加後
拡張する場合は、前にご教授頂いた通り、Pool拡張後数十時間後の待機をしないと
LUN作成・拡張は一切行えないことになりますでしょうか。
可の場合でも、Thickの場合は待機必須、Thinでも既存に作成・拡張したいLUNサイズ分の
空きがない場合は、待機必須の理解で正しいでしょうか。

Thickの場合は待機が必要、Thinの場合は作成したいサイズ分の空きがなくても作成は出来ますが、Thin LUNを作成するための最低容量（メタデータ＋Pre Allocation容量 ※）すらない場合には作成できません。また、そのような容量がギリギリの状態でThin LUNを作成することはお勧めできません（確かPool容量は10%の余裕を持たせておくことがベストプラクティスであったはずです）。

[※参考]

UnityXTにおけるLUNメタデータ量の計算方法

UnityXTの事前割り当て済みスペースについて

Dell TRiiAGEでThin/Thickの設定を確認する方法がございましたら合わせてご教授頂けますと助かります。

すいません、、私はTRiiAGEにアクセスできなくなってしまっているのでわからないのですが、Unisphere CLIコマンドの利用であれば、以下のようにして確認することが可能です。

uemcli -d <UnityのManagement port> -u admin -p <パスワード> /stor/prov/luns/lun show -detail

上記コマンドを実行すると、Thin LUNは以下のようなパラメーターを持っているので、判断をつけることができます（Thickの場合は値がnoになります）。

Thin provisioning enabled        = yes

また、GUIからであれば、ストレージ > ブロック を選択して頂き、LUNがリスト表示された右上にある「ビューをカスタマイズ」（歯車マーク）をクリック > 列 > シンプロビジョニング にティックを入れることにより、LUNのリストに新プロビジョニング列が追加されて確認が出来るようになります。

@Uehara Y.​ さん、ご回答ありがとうございました。また結果わかりましたらご連絡させて頂きます。また不明事項が出て参りましたらご教授頂けますと幸甚です。