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2022年3月9日 21:00

【Meet The Experts】APEX って何? 第二話 APEX Cloud Services with VMware Cloud

いっぱいありすぎてわからない!

 

APEXってのはオンプレとパブリッククラウドの『いいとこどり』で、デル・テクノロジーズが持つ広い製品群と高い製品品質を生かして『世の中のIT業務を一気に便利』にしてしまうもの、というのはわかったけれど、結構いろんなサービスがある・・・




と、いうことで再びエキスパートへCommunity チームが直撃です。

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インフラを気にしない

 

Ayas:前回はAPEXの概要、特にAPEX Data Storage Servicesについてお話をいただきましたが、まだ他にもAPEXのサービスはありますよね。

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平原氏:そうですね、先日のブロック/ファイルストレージをベースとした1. APEX Data Storage Servicesだけではなく、その他に5つ、仮想化リソースをベースとした、つまりCPUコアとメモリをインスタンスという単位で簡単に発注、利用ができる2. APEX Cloud Services with VMware Cloud、USで先行的にリリースされている、従来のVxRailの構成ルールを思いきりシンプルにした3. APEX Hybrid Cloudや4. APEX Private Cloud、そして1月に新しく追加された5. APEX Multi-Cloud Data Servicesや6. APEX Backup Servicesという6つのポートフォリオがあります。いろいろ増えているんですよ。しかしこれらすべてのポートフォリオに共通するのは「アウトカム指向」、つまり「インフラを気にせず、やりたいことで簡単に選択できる」がゴールです。

Ayas:というと?

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平原氏:まず日本で関わりがありそうな2. APEX Cloud Services with VMware Cloudについてお話しますね。(1. APEX Data Storage Servicesを除き、後の4つのポートフォリオは日本での提供はまだ未定)

これは仮想マシンの粒度でCPU、メモリリソースを切り売りする、と考えてもらえるとイメージしやすいと思います。前回のData Storage Servicesはブロック/ファイルストレージでお客様が望む容量、パフォーマンスなどを選択できましたが、こっちは1物理コアに対して4通りのメモリのサイズの組み合わせをインスタンスタイプとして用意してあって、お客様は自分のVMサイズに近いインスタンスタイプを選択、そしてそれが何個必要か?といった風にVMリソース中心で選択が可能なわけです。そうすると、お客様が必要とする量のリソースをラック(VxRail)に詰めて指定場所にデリバリーします。このインスタンスにはハードウェアリソースだけでなく、VMwareのソフトウェアライセンスコストやサービス費用も全て含まれているので、お客様はインスタンスの月額価格に数量を掛ければ簡単に利用コストを予測することが可能です。

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Ayas:そしてData Storage Servicesと同じように運用管理もAPEX任せ、ということですね。

平原氏:もちろんそうです。

Ayas:『With VMware Cloud』といっているからにはVMware Cloudも使えちゃう?

平原氏:もちろん、VMware Cloudと同じ機能をオンプレミス、もしくはデータセンターへのコロケーションとして利用可能となるのがAPEX Cloud Services with VMware Cloudになります。なのでここ最近、AWS、Azure、Google Cloudなどでも提供しているVMware SDDCベースのパブリッククラウドともスムーズにハイブリッド構成を組むことが可能です。

 

どこまで行く?

Uehara Y.:現時点でAPEX Cloud Services with VMware CloudはIaaSの提供ですが、今後レイヤ的にはPaaSまで発展することも考えられるのでしょうか。

 

平原氏:うーん、判断が難しいところですが、基本的にPaaSまでは行かないでしょう。APEXはインフラを気にしないでやりたいことを実現できるサービスを提供する、ということを目的としているのでPaaSのベースになるコンテナサービス、K8sを内包するというアイデアはあります。

ただお客様のニーズは多岐にわたるので、やりたいこと全てを我々だけでカバーするのは現実的ではないでしょうね。そこでパートナーとのエコシステムがカギになるのです。パートナーにはAPEXをベースに上位レイヤのアプリケーションやPaaSなどをフレキシブルに組み合わせてバーティカルソリューションを構築してもらい、お客様はニーズに合わせてそれらを選択するというやり方が今後も続くであろうテクノロジーの進化の中で現実的な開発/運用方法になる気がしています。これらの考えに基づき、実際に上位レイヤのアプリケーションやサービス提供にAPEXを活用する事業者との協業はUSでは形になってきています。

 

Uehara Y.:なるほど!インフラのスペシャリストであるデル・テクノロジーズがIaaSまでは面倒見るからその上は他のスペシャリストさんに頑張ってもらう、って事ですね。

へえ、月々6000ドルくらいでVxRailが使えるんだ・・・

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平原氏:コンピュート最適化インスタンス(1物理コアに4GBメモリの組み合わせ)を128個が最小ではありますが、まあそんな感じで結構お得ですよね。先程も話したようにこれにはソフトウェア・ライセンスも導入、運用から保守までのサービスも含まれています。

 

脅威か救世主か?

 

Uehara Y.:今までのお話からすると構築、そしてシステムの運用などを請け負ってきた会社からするとAPEXサービスは脅威になりませんか。

 

平原氏:確かにそういう見方もあります。今までのようにインフラレイヤの容量予測や構築デザイン等までを一手に引き受けてサービスを提供してきた人達にとって、インフラの運用をデルにオフロードするAPEXは食い扶持を持っていく存在に映るかもしれません。しかし一方でインフラにノウハウを持たないアプリケーションISVベンダーなどにとってはAPEXは面倒なインフラ構築運用から解放される救世主とも見えるでしょう。本業に集中できますから。

Uehara Y.:それまで構築のために支払ってきた費用や時間、メンテナンスのための人材、しがらみ(Lockon)といった、日本によくあるIT基盤のジレンマをAPEXで解放することができるかもしれませんね。

 

平原氏:確かに今までのITシステム構築に新しい流れを作れるかもしれません。買い方についてもしかりです。従来のハードウェア買い切り型だとお客様はどうしても大きい器(容量を多く見積もる)で機器を買うしかなかった。無駄になるかもしれない容量分にもコストはかかっていたわけです。

しかしAPEXであれば使う分だけ買えばいい。使用実績に基づいてコストが加算されるのでかなり効率的だと言えます。

しかもAPEX Data Storage ServicesやAPEX Cloud Services with VMware Cloudであれば運用保守費用も含まれているので買い切り型のように買った後にもいろいろ費用がかさむこともない!

 

Ayas:そうなると買い切り型をするメリットがあまりないのでは?

 

適材適所

平原氏:そうとも言えないですよ。システム規模やアクセス量などがきっちりわかっている場合、それに見合ったハードウェアを自分のシステムにあった形で購入し、そのあとも自分の好きなようにどこまでもカスタマイズできる、という利点がありますから。ハードウェア買い切り型を選択するか、APEXを選択するか、はお客様のシステム規模や、その使用用途によって変わってくると思います。

 

Ayas:なるほど、日経XTECHの記事などを読む限り将来的にはAPEX傘下にすべてのプロダクトを・・・ですけど。

平原氏:今使っているPowerStore、PowerScale、VxRailだけでなく他のプロダクトも将来的にはAPEXのラインナップに入ってくるかもしれません。

しかし標準化されたサービスを提供するAPEXポートフォリオの中ですべてのプロダクトがその要求に見合うか、というとそうでもないですよね。アップグレードとかマイグレーションに特殊な手法を使うようなプロダクトを仲間に入れるのは難しいと思います。ただ、そうしたプロダクトにも従量課金で提供するためにAPEX Customというテーラーメイド型のソリューションもあるわけです。

Ayas:APEX向きなプロダクトを使ってAPEX向きなお客様へサービスを提供、一方で買い切り型向きなお客様にはその特性を生かしたハードウェアを提供、ということですね。

平原氏:その通りです。それぞれの特性を生かすことができるのはデル・テクノロジーズの強みですから。




APEX、ポートフォリオはいろいろあるけれど、「好きなように好きなだけ」という考え方によって今まで我慢していたことが少なくなるのは確かのようです。

 

おまけ:わからないなら図にしよう、ということでAPEXポートフォリオをAyas図にしてみた。

(枠の外にある新ソリューションはまだちょっとわからない別の機会に!)

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【Meet The Experts】APEX って何?第一話 APEX Data Storage Services



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