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[VxRail]移行はこれで決まり!Advanced Cross vCenter vMotion
皆様こんにちは。ネットワールドのストレージ担当です。
本日はAdvanced Cross vCenter vMotion(AXVM)のご紹介です。
VxRailはノード追加/削除によるリプレースを行うことで移行の負荷を減らすことのできる優れた製品です。
ただこのノード追加と削除はどんな環境でも使えるわけではなく、既存機のバージョン調整を伴うことが多いので、既存機のバージョンアップがNGの環境では使えませんでした。
他の方法を検討しようにもvSphereが提供している機能で移行しようとするとVxRailの制限事項が足かせになり、使えないことが多くありました。
そんな中、vSphere7.0.1cで登場したのがAXVMです。
AXVMはvCenterを越えてvMotionを行うだけですので、ネットワーク通信さえできれば環境を選ばず使用可能です。
もちろんVxRailでも使用可能です。
まず絶対に守らないといけない要件がバージョンです。
具体的には下表の通りです。
EVCは同じにすることが要件上は書いてありますが、検証した限り、移行先のバージョンが高ければそこまで気にしなくて良い印象です。(絶対とは言えませんが...)
仮想スイッチに関しては、vDS→vSwitch環境への移行はどうにもならないですが、それ以外のパターンは
・ホットをやめてコールドで対処する
・KBの対処を実施
でなんとかなります。
以上が要件でした。
ここからは機能についてのご紹介です。
自分が操作しているクラスタ上へ仮想マシンを移動させることをインポートと呼び、その向きを反対にして実行することをエクスポートと呼びます。
インポートとエクスポートは向きだけでなくウィザードの起動のさせ方も異なりますし、ウィザードのフローも少しだけ異なります。
またコールド(仮想マシンを停止して移行)とホット(仮想マシンを起動したまま移行)の両方に対応しており方法により通信要件が異なります。
それ以外にもVMの複製を行う機能もあり、これらの機能を組み合わせることで、移行時の切り替えだけでなく万が一の切り戻しにも対応することが可能な、死角のない機能です。
次はネットワーク要件を詳しくご紹介します。この要件はホットとコールドで使用するvmkernelポートが少し異なりますが、使うポートがESXi間で通信できれば問題ありません。
この部分は非常に重要です!実際に使用する場合は要チェックです。
次は検証をした中で見かけた注意点のご紹介です。
これは私のような横着者はやってしまう可能性があるので注意です。
必ずターゲットネットワークは選んでからウィザードを進めましょう!
次は移行元でスナップショットを作成している仮想マシンを移行する場合の注意点です。
移行元で作成したスナップショットを含めて移動した場合、スナップショットの中にはVMNetworkの情報も含まれているようで、移行先に存在しないVMNetworkが仮想マシンの関連オブジェクトに表示されてしまいます。謎のネットワークが表示されたこととスナップショットを関連付けるのは難しいので、これはハマる可能性があります。
ということで今回はAdvanced Cross vCenter vMotionのご紹介でした。
VxRailの移行で悩んでいるようでしたら、AXVMを検討してみてはいかがでしょうか?
移行元のネットワーク環境を意識して移行先のネットワークの設計をすれば環境を作るのは簡単ですし
最初にもお伝えした通り、AXVMはvCenterを越えてvMotionを行うだけです。
インフラさえできれば誰でも簡単にできます。
大変な移行作業を楽して、ホワイトな移行プロジェクトにしていきましょう!
それではまた次回!
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